旅の楽しみ方


ちょっと、まるでクリキンディが「旅の楽しみ方を伝授いたすぞ」みたいな、「上から目線」のタイトルになってますが…
決してそんな人生を歩んでいるわけではなく、毎日悩みっ放しでございます。

今年2015年の旧暦の正月は2/19。
ということで、中国では一年で一番盛り上がる時期らしいのですが、長崎県の新地中華街でも「長崎ランタンフェスティバル」が始まりました。

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2014年のランタンフェスの記事はこちら。
http://blog.kuriki-ndi.org/?p=851


想像していたのと違う

今年はスケジュール的に難しそうなので、行けないかも、ですが、昨日レッスンでお会いした佐賀県民の方に、世間話として聞いてみました。
「長崎ランタンフェスティバルに行ったことありますか?」って。

40〜50代の男性おふたりだったのですが、
「行ったことはあるけれど、思ったほど感動しなかった」
という答えが返ってきました。

昨年とても感動した私としては、心の中で、なぜ?WHY?の嵐です。
あまり詳しくお話を聞けたわけではないので、本当のところよくわかりませんが、
どうやら、お二人は行く前に「ものすごいものが見れる」と、すごく期待して行ったので、「思ったほどではなかった」という感じを受けたことが一番の原因のようです。

この「前もって想像したもの」は、事前情報がどこから入っているかにもよりますが、
ポスターや雑誌広告、テレビでの紹介、人の噂などによって、ものすごく左右されますよね。
これは、旅行などでも同じことが頻繁に起こります。

観光業者としては、もっとも美しく見える場所を選んで写真を撮って宣伝しますし、
旅番組でレポーターは、なにか食べる時に「めちゃくちゃおいしい!」と必ず言います。(笑)

だから、あらかじめ他人の評価を、自分の想像の中に取り込んでしまうことで、
実際にその場に行ってから「あれ?なんか違う、がっかり。」という印象を受けちゃうんですよね。

ただ、もちろんその想像を「超える」こともあるわけで、
そういう人の感想は「いやぁ、想像してたよりすごくて感動したー!」になるわけです。


何を楽しむのか

てことは、どこかに行く前、もしくは何かを体験する前には、
なるべく想像を貧弱にしていった方が、感動できるのかも!
なーんてそんな単純なものでもないですよね。
ていうか、想像を調整するとかそんなに上手にできないし…(笑)

つい最近、東京在住の友人が遊びに来てくれたので、観光地を巡ったり、おいしいお店を探したりして、私自身も観光気分を味わったのですが、
その友人がなかなかの旅の達人で、
「旅先は、友人が住んでいる場所を選ぶ」ことが多いのだそうです。
なるほど、これは地元民しか知らない穴場に連れて行ってもらえるので、楽しくないわけがないですね。
さらに、
「一応大まかにプランは立てるけど、偶然なにかを発見することが旅の醍醐味」
という旅の哲学を持っていました。

例をあげると、
「〇〇の△△を食べるのが目的だから予約しておいて、無駄なく動く」という旅の仕方と、
「〇〇の△△を食べてみたいから一応行ってみるけど、他にもあるかもしれないから余裕を持って探索する」という違いでしょうか。

前者の場合、想像していたよりおいしければ感動になるし、
想像していたほどおいしくなければ、ちょっとがっかりになります。

後者の場合は、想像もするけれど、想像できない余白を持っておくことで、サプライズを楽しむ、ということになるかもしれませんね。


いろんな場所にピントを合わせる

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クリキンディが若かった頃、一枚の写真をテーマに曲を書いたことがあります。
写真に切り取られた四角い額縁の中に写っているものの、その外側にある「写っていないもの」、
例えば、被写体が見ている風景だったり、においだったり、温度だったり、音だったり、その前後に会話したことだったり…。
そこに写し取られていない情報の方が、何倍も何百倍もあるわけです。

写真集を見ても、テレビの旅番組を見ても、
実際にそこに行って自分が体験するのと比べたら、ほんの一部の情報しか得られていないんですよね。
でも、そのほんの一部の情報についての想像だけが膨らんで、他の情報に目を向ける習慣がなくなっちゃってるのは、本当にもったいないなぁと思います。

長崎ランタンフェスティバルに話を戻しますが、
昨年、クリキンディはランタンの飾りを見ただけでなく、現地で手に入れたパンフで、特設ステージで毎日なんらかの催しがあることを知り、それを見ただけでなく、参加させてもらうことができました。
そのことをお話したら、上記の方は、
「ああ、そういうのがあれば楽しかったのかもねー、僕は飾りを見たあとすぐに中華街のお店に入ってお酒飲んでたからなぁ」
というお話が返ってきました。

逆に言えば、お酒を飲めないクリキンディはちょっとうらやましい話なんですが…。
きっとそのお酒もお料理もおいしかったんだろうなぁ…
でも、ピントがひとつの場所に留まってしまっていたために、
旅の記憶そのものが「たいしたことなかった」になっちゃってるのかも、と思います。


人生も旅も楽しみ方は一緒?

たぶん、人生も旅も似たようなものですよね。
「お金をたくさん稼ぐ」ことだけにピントが合っていると、それ以外のいろんな出来事を楽しめない。
「幸せになること」が目標になっちゃうと、(そもそも幸せってなに?って議論がはじまっちゃいますね)
自分で決めた基準に合わないことがすべて不幸になっちゃうし。

「あの写真集で見た風景が見たい」が旅の目的になっちゃうと、「天気が悪くて見られなかった」場合、運が悪いことになっちゃいますが、逆に言えば「こんな天気だとこんな風景に見える」瞬間に立ち会えたことを楽しめばいいんですよね。

んー、どんどん税金が高くなって、物価が上がって、表現の自由を奪われて、大気や食べ物が汚染されて、戦争が始まるかもしれない珍しい時代に生まれたことを楽しもう!
……って楽しめるかい、んなもんっっ!!


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