アーリマンシリーズの途中ではありますが、
ちょっと別なお話を。
クリキンディの友人に、とても優秀な「いい人」がいます。
非常によく気がつくし、
まわりに気を使うことにかけては右に出る人はいないと思われます。
そして、その賢さを鼻にかけることもなく、みんなに好かれています。
ですが…
結構、この人小さな不運を拾ってくるんですよ。
大事な仕事の前に風邪をひくとか、
出張の前に、車が故障するとか、
必要なものが壊れるとか、
大切なペットが病気になるとか、
自分自身が怪我をするとか…
私が記憶している限り、彼女に起きた一番大きな不幸は、
「自宅に雷が落ちた」ことでしょうか。
聖書を読んだことのある方はおわかりだと思いますが、
雷は、天からのわかりやすいメッセージとして使われます。
雷が落ちた時、彼女は自宅で電話をしてたらしいのですが、(まだ携帯のない時代)
その電話線が引いてある壁に落ちたのだそうです。
普通、高い場所に落ちるはずの雷が、壁に向かってくるなんて、
そりゃメッセージとしか思えません。
その話を聞いた時に、
なんで、こんなにいい人なのに、神の怒りに触れたりするんだろう?
と、まったく理解できませんでした。
しかし、
ようやくわかってきました。
彼女は、自ら小さな不幸を招いていたんです。
つまり、
たとえば仕事上で、気の進まない状況があったとします。
ああ、いやだなぁ、この仕事したくないなぁ、って。
だけど、「いい人」である彼女は、それを「投げ出す人」にはなりたくないんです。
そこで、自分は一生懸命その仕事をやろうとしているのに、
どうしてもできない状況、
例えば熱が出て行けないとか、
車が壊れて行けなくなったとか、
そんな状況を作り出すんです。
そうすれば、まわりは「そんな状況ならしょうがないね」
と認めざるを得ないし、
「済みません、このためにこんなに準備はしていたんですが…」
と言われれば、「まじめでいい人なのにかわいそうに」
と思ってもらえるんです。
彼女に感じていた違和感は、ここにあったんだなぁ…
似たような状況が、ここ一年で少なくとも4回、私の記憶にあります。
ということは、私が知らないところで、もっとたくさんの不幸を引き寄せていると思われます。
それでも、彼女自身は、自ら不幸を招いていることに気付いていません。
なぜなら、一切の嘘をついていないからです。
本当に病気や怪我で苦しい思いをしているし、
事故や故障で、高い代償を払っているのですから。
いつか、気付く日がくると信じるしかないですね…
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