クリキンディ家は、かなり古い一軒家です。
お友達の旦那さまのご実家で、空き家になっていたところをお借りしています。
庭にはいろいろな植物が咲き乱れています。
植物が多いということは、
小さな生き物たちも多いということでもあります。
数日前に、玄関と勝手口の軒下で、
ふたつの蜂の巣を見つけました。
小さい傘状の巣に、それぞれ1匹ずつハチがいて、
卵を産みながら、巣を大きくしている最中のようです。
スズメバチかなと思ったら、
どうもアシナガバチのようです。
どちらにしても、あまり歓迎したくないお客様なので、
女王蜂のいない隙を狙って、巣を駆除させて頂きました。
ごめんなさい〜!
しかし、なんで人の出入りの多い玄関と勝手口なんでしょう。
スズメバチやアシナガバチなどの、
いわゆる肉食系ハチさんたちは、
なぜ、木の枝ではなく、人の家に巣を作ろうと思うんでしょうね?
ツバメは、人の出入りが多い場所を好んで巣を作るそうです。
それは、人の出入りの多い場所に、
他の天敵(カラスとか蛇とか)がいないし、
人間はツバメを捕まえないから、と言われています。
ですが、スズメバチやアシナガバチについて言えば、
見つかれば、ほぼ必ず駆除される運命にあるわけで、
人間もむしろ天敵と言えるわけです。
もしかして、スピリチュアル的に意味があったりして…
なんて考えていて、
ふと思い当たることが。
それは、常々クリキンディの母親が言っていることなのですが、
母は、あまり友人の多いタイプではなく、
家に友人を招いてお茶を飲みながらおしゃべりする、
なんてことを、まったくといっていいほどしません。
兄弟も親戚も、遠く離れた地域に住んでいるため、
盆も暮れも、誰も訪ねてこない、
まったくの核家族です。
ですが、父親が寝たきりになってしまってからは、
ケアマネさんはじめ、
ヘルパーさん、お風呂やさん、
お医者さん、看護士さんなど、
毎日のように、他人が家にやってくるわけです。
しかも、同じ顔ぶれが来ることはあまりなく、
また、新しい医者が来た、とか
新人の看護士さんとか、
中国から、研修に来てる人がついてきたとか、
とにかく馴染む暇がありません。
しかもヘルパーさんによっては、
家のことにいろいろ口出しをするわけです。
加湿器を入れた方がいいですよ、とか
これはこっちに置いた方がいいんじゃないですか、とか。
約80年弱の人生で、こんなに頻繁に人を受け入れたことのない母は、
それだけでぐったりしています。
もう、誰も家に来ないで欲しい、
落ち着かないのは嫌だ、と常々こぼしているんです。
そんな気持ちが、
家をガードする気持ちとなり、
自分が「誰も来ないで欲しい」と口に出して言えないかわりに、
アシナガバチを呼び寄せちゃったんじゃないかな、と。
だからこそ、玄関と勝手口だったのかもしれないと思うのです。
だとしたら、駆除してもしても、
また次の蜂さんを呼ぶことになるのかもしれない。
だけど、なんだかその思いつきを母に言えずにいます。
だって、
「あなたがハチを呼び寄せてるのかもしれませんよ」
なんて、娘に言われたくないですよね〜。
ん〜
誰かの話にすり替えて話してみるかなぁ…