アシナガバチを呼び寄せたもの


sozai_18210
クリキンディ家は、かなり古い一軒家です。
お友達の旦那さまのご実家で、空き家になっていたところをお借りしています。

庭にはいろいろな植物が咲き乱れています。
植物が多いということは、
小さな生き物たちも多いということでもあります。

数日前に、玄関と勝手口の軒下で、
ふたつの蜂の巣を見つけました。
小さい傘状の巣に、それぞれ1匹ずつハチがいて、
卵を産みながら、巣を大きくしている最中のようです。

スズメバチかなと思ったら、
どうもアシナガバチのようです。

どちらにしても、あまり歓迎したくないお客様なので、
女王蜂のいない隙を狙って、巣を駆除させて頂きました。
ごめんなさい〜!

しかし、なんで人の出入りの多い玄関と勝手口なんでしょう。
スズメバチやアシナガバチなどの、
いわゆる肉食系ハチさんたちは、
なぜ、木の枝ではなく、人の家に巣を作ろうと思うんでしょうね?

ツバメは、人の出入りが多い場所を好んで巣を作るそうです。
それは、人の出入りの多い場所に、
他の天敵(カラスとか蛇とか)がいないし、
人間はツバメを捕まえないから、と言われています。

ですが、スズメバチやアシナガバチについて言えば、
見つかれば、ほぼ必ず駆除される運命にあるわけで、
人間もむしろ天敵と言えるわけです。

もしかして、スピリチュアル的に意味があったりして…
なんて考えていて、
ふと思い当たることが。

それは、常々クリキンディの母親が言っていることなのですが、
母は、あまり友人の多いタイプではなく、
家に友人を招いてお茶を飲みながらおしゃべりする、
なんてことを、まったくといっていいほどしません。

兄弟も親戚も、遠く離れた地域に住んでいるため、
盆も暮れも、誰も訪ねてこない、
まったくの核家族です。

ですが、父親が寝たきりになってしまってからは、
ケアマネさんはじめ、
ヘルパーさん、お風呂やさん、
お医者さん、看護士さんなど、
毎日のように、他人が家にやってくるわけです。
しかも、同じ顔ぶれが来ることはあまりなく、
また、新しい医者が来た、とか
新人の看護士さんとか、
中国から、研修に来てる人がついてきたとか、
とにかく馴染む暇がありません。
しかもヘルパーさんによっては、
家のことにいろいろ口出しをするわけです。
加湿器を入れた方がいいですよ、とか
これはこっちに置いた方がいいんじゃないですか、とか。

約80年弱の人生で、こんなに頻繁に人を受け入れたことのない母は、
それだけでぐったりしています。
もう、誰も家に来ないで欲しい、
落ち着かないのは嫌だ、と常々こぼしているんです。

そんな気持ちが、
家をガードする気持ちとなり、
自分が「誰も来ないで欲しい」と口に出して言えないかわりに、
アシナガバチを呼び寄せちゃったんじゃないかな、と。
だからこそ、玄関と勝手口だったのかもしれないと思うのです。

だとしたら、駆除してもしても、
また次の蜂さんを呼ぶことになるのかもしれない。

だけど、なんだかその思いつきを母に言えずにいます。
だって、
「あなたがハチを呼び寄せてるのかもしれませんよ」
なんて、娘に言われたくないですよね〜。

ん〜
誰かの話にすり替えて話してみるかなぁ…

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