ソーシャルディスタンスをこれからも続けるべき理由


三密を避けていても、海や山に行くだけで怒られる昨今、
もはや生きているだけで怒られることになりそうな気分のクリキンディです。

スーパーのレジでは前後の距離を空けて並ぶのはいいけれど、隣との距離やすれ違う人との距離はなにも変わっていませんよね?
意味がないとわかっているけどまわりの目があるからやらざるを得ない重圧も感じます。

でもせっかく「ソーシャルディスタンス」という言葉を覚えたので、このメリットを考えてみました。

どちらの子どもたちが大切にされている?

うちの近所の公園はどこも駐車場が閉鎖になっているので、徒歩もしくはチャリンコで行ける範囲の人だけが使っています。
いつものGWなら駐車場待ちの車がいっぱいで、公園には日除けテントが並んでいるところですが、今年はスカスカで、なんと言うか

ちょうどいい!

日本の公園の多くは公園内での自転車走行禁止、ボール遊び禁止だったりしますよね。
なぜなら誰かとぶつかって危ないから。

息子が小さい頃、サンディエゴに1週間ほどホームステイさせていただいたことがあるのですが、その時にホストファミリーに連れていってもらった公園では、普通に自転車もボールもアリだったので、拙い英語で「ジャパンのパークはバイシクルもボールもダメダメ〜」と一生懸命説明したことを思い出しました。

小学校の校庭では休み時間のサッカーが禁止されているところも多いと聞きます。
体育の時間とクラブ活動以外はボールを蹴っちゃダメなんですね。
なぜなら誰かやどこかにぶつかって危ないから。

確かに日本はアメリカと比較すれば土地自体が狭いので、しょうがないとも言えますが…

でもね、もう少し公園を広くとるとか、校庭を広くするとか、そういうことってまだまだ可能なはずなんですよ。

日本の小学校のひとクラスの最大人数は基本的に40人です。
アメリカの小学校は22人。(どちらも学年によって多少の変化はあります。)

どちらの子供が大切にされている感じがしますか?

技術の問題ではない

ではちょっと話変わって飛行機の座席について。
飛行機のエコノミークラスの座席の狭さってどう思います?
肘掛を使おうとすれば必ず隣の人とぶつかるし、足も伸ばせない。
トイレに立つのも一苦労。

設計上もっと広くすることはもちろん可能です。
なぜそれをしないのかと言えば「なるべく安い金額でたくさんの人に乗ってもらうため」です。
技術の問題ではありません。

ソーシャルディスタンスはストレスのない距離

美術館や博物館、図書館などの再開を一部容認、という情報もあり、他に行くところのない人がそこに殺到するのでは、という懸念に怯えている人も多そうですね。

そもそも今まで私たちの社会は、なるべくチープな準備でなるべくたくさんの人を集めることが最優先されてきました。
「並び屋」というアルバイトが存在するほど、この国ではたくさんの人が集中することがすなわち「人気がある」と認識されて、そこを目標にみんな走り続けてきたんです。

それを急に「人が集まり過ぎないように」と方向転換されても困ります。

でも、よくよく考えてみたら
「三密を避ける」というのは、実は人間にとって当たり前で快適なパーソナルスペースを確保することとも言えますよね。

小学校の校庭がもっと広くて、ひとクラスの人数が少なければ、みんなのびのびといろんなことができそうです。

飛行機や電車の座席がもっと広くてみんながゆったり座れれば、
ストレスを感じないだけでなく安全でもありますね。

有名絵画を見るために何時間も美術館に並んで、実際にその絵を間近で見たのは30秒だけ、なんてこともなくしたいですよね。

美味しいレストランや、きれいな風景がもっとたくさんあれば、どこかに集中する必要もないはずです。

エコノミーは人を幸せにしない

そんなストレスのなさそうな生活をなぜ目指せないのかと言えば、そこに「エコノミー」という概念が入ってくるからです。

他の人より1円でも多く儲けることが最優先されてきたために、人の幸せがどんどん犠牲にされてきました。
なるべく手間をかけずに収益を増やすためにされてきたことは山ほどあります。

例えば体に悪いとわかっていて使われる、農薬や化学肥料をたっぷり使った農作物。

子どもたちひとりひとりの個性や能力を伸ばすのではなく、上からの命令を聞くことを優先させる詰め込み教育。

電力会社の収益最優先のしくみで生まれた原子力発電。

そして快適さを捨ててしまった公共の乗り物たち。

せっかくのチャンスだから続けよう!

人間の幸せを後回しにして経済優先に走ってきた結果、お金持ちにすらなれていない私たち(笑)に、やっとチャンスがめぐってきたと言えないでしょうか。

ソーシャルディスタンス万歳です!

これを機会に「なにが幸せなのか」という基準で社会を構築しなおすと考えたらなんだか楽しくなってきました。
どんなに不幸に見える出来事でも、裏から見れば決して悪いことばかりじゃなさそうです。

いやでもお金は大事だから…
それはよくわかります!
でもお金のこと、私たち実はよくわかってないんですよね。
池上さんが教えてくれない「本当のお金の話」知りたいですよね?
ちょっと長い動画ですがとてもわかりやすいです。
ぜひご覧ください。


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