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高い空

2014-07-14 19.19.39
今日も空が高い。
うふふ、「空が高い」だなんて、家の天井じゃあるまいし、空に高さなんかないのに、なんでそんな風に感じるのかな。
昔、わたしが空を飛べた頃、空が高いって感じた日は、いつもより高く高く飛んでたんだと思う。
高く上がれば、その分だけ見える風景もどんどん広がって、いろんなものが見えるのよ。
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宇宙人の悲劇

宇宙人A:さぁ、次の調査対象は太陽系の3番目の惑星だな。この星の住人は地球と呼んでいるのか。

宇宙人B:いや、この星には様々な言語があるから、呼び方はもっとたくさんあるようだ。EarthとかTellus、Terra、Tierra、Erde、うーむ、どの言語で話しかければいいのか下調べが必要だな。

A:そうか、この星の住人と交流するための言語を今のうちに左脳にインストールしておこう。

B:ああ、到着まであと18時間あるから、インストールしながら一眠りしておくか。

〜〜自動操縦の宇宙船は順調に地球へ近づいていった。〜〜

A:では最初に交流する対象は、あそこを歩いている女性にしよう。

B:よし、この地域の平均的な姿に擬態するぞ。

A:こんにちは。

女:え?誰?マジキモいんすけど、男か女か若いのか年取ってんのか、かっこいいのか悪いのかもう混じり過ぎてわかんない!とりま逃げよ。

B:お待ちくだされ。

女:わ、イミフ!こっち来んなって!げきおこぷんぷん〜〜

A:怪しまれてしまったな。仕方ない場所を変えよう。

B:それにしても、言葉がよくわからなかったぞ。いったいどこの言葉だったんだ…。

〜〜再び場所を変えて小学生男子に話しかける宇宙人〜〜

A:こんにちは。

男子:じぇじぇじぇ〜〜〜!(逃げていく)

B:じぇじぇ?そんな言葉はインストールされていないぞ。

A:一旦宇宙船に戻って作戦を練り直そう。

〜〜宇宙船の中〜〜

A:おい、よく調べてみると、ひとつの言語にも何十種類もの変化パターンがあるぞ。

B:なになに、方言というのか、狭い地域のみで通じる言葉のようだな。

A:この星の住人は広い範囲でコミュニケーションを取りたくない種族ということか。

B:タイムサーチで歴史を見てみると、同じ星に住んでいる仲間同士で戦いを繰り返しているな。

A:ふうむ、ワレワレに敵意がないということを伝えてからでないと、近づくのは危険ということなのか。

B:仕方ない、時間はかかるだろうが、すべての言語をインストールして、この星でもっとも数の多い種族からコミュニケーションを図ろう。

〜〜1年後〜〜

A:ふあぁぁぁ、なんと言語をインストールするだけで一年もかかってしまった!

B:まぁいい、これでどの民族のどの方言でも大丈夫ということだ。

A:よし、この星でもっとも数の多い種族に接触を図るぞ。

B:ああ、どんな場所にも分布しているな。できればリーダー格に話しかけたいんだが、どこにいるのかわからんな。仕方ない手当たり次第聞いてみるか。

A:随分小さいな、よしこっちも小さく擬態して…。ちょっとお話を聞きたいんですが…

バクテリアその1:なに?

B:あなたがたのリーダーはどこにいらっしゃるんでしょう?

バクテリアその2:リーダーって何?ぼくはそろそろ分裂するんで‥‥‥

A:あれ、ちょっと待って。

B:どっちに話しかけるか迷ってたらまた分裂したぞ。ああ、会話にならないじゃないか、なんてことだ。

A:一旦宇宙船に戻って作戦を練り直そう。

〜〜宇宙船の中〜〜

A:今まで調査した星の中でもっとも調査が難しいな。

B:一旦ワレワレの星に戻って上司の指示を仰ごう。

A:そうだな、とりあえず「どんどん分裂する小さな種族がこの星を支配していること、他の種族とのコミュニケーションを取りたがらず、戦いの多い危険な星」であることは報告できるからな。

B:ああ、あとは星を一回りして、映像を記録してから戻るとするか。

〜〜映像撮影飛行中〜〜

地球上では…

オカルト好きな人「わお!UFOのビデオ撮影に成功した!テレビ局に高く売れるぞ。」

終末論を信じる人「おお!神の降臨だ。正しい宗教を信じた人間だけを救って下さる!」

台湾人「お祭りで飛ばすランタンだね。」

空軍の軍人:ここ1年ほど地球の上空を飛び回っている未確認飛行物体があります。地球の地形を観察して調査している模様。我々とコミュニケーションを取る様子はなく、この後大編隊を組んで侵略を企んでいる可能性があります。

空軍の指揮官:危険だ!攻撃される前にこっちから撃ち落とせ!

ドッカーーーーーーン!!

考古学者の悲劇

私は古い遺跡を発掘して研究している考古学者。
歴史に残る遺跡を発掘したいと思っている。
自分が生まれる遥か以前に、一体どんな時代があったのか、何か見つけるたびにいろんな想像をして本当にワクワクする。

そしてなんとつい先日、ここには何千年も文明などなかったと思われていた土地に、とても大きな文明の痕跡を発見したのだ!
一体どんなものがそこから出てくるのか、世界中が注目する中で、私のチームは少しずつ発掘を進めていった。

かなり深く掘ったところに最初に出てきたのは、大きな壁のようなものだった。
なんということだろう、この壁には継ぎ目が見当たらないのだ。
おそらく材料は鉱物だと思われるのだが、非常に精巧に出来ており表面はとてもなめらかに磨かれている。
なんとか全貌をつかみたいと、我々は日夜掘り続けた。
しかし、それは掘れば掘るほどどんどん広がりを見せ、ついには町一つ分はあろうかと思われる巨大な建造物が姿を現した。

一体これはどんな遺跡なのだろう?権力者の墓なのか?それとも宗教儀式の施設なのか?
とにかく継ぎ目のない壁に覆われているだけで、入り口も出口もない。
壁の一部を壊して中へ入ろうと試みたのだが、とにかく厚い壁でなかなか内部に辿り着けない。
仕方なく私は、壁を壊すチームと、この遺跡の近辺を新たに調査するチームに分けて、他の痕跡を探し始めた。

それから数日経って、近辺の調査をしていたチームからうれしい報告があった。
なんと文字板を発見したというのだ。
同じ地層から発見されているので、おそらくこの巨大な遺跡と同じ時代に作られたものであろう。文字があるということは、高度な文明がかつてこの地にあったということなのだ!
人生最高の瞬間だった。私は歴史に名を残す考古学者として有名になるだろう。
私は古代の文字を専門に研究している博士に解読を依頼した。
「少し時間はかかるでしょうが、絶対に解読しますよ」
と心強い返事を頂いた。

その後もいくつもの文明の痕跡や新たな文字が発見されていき、壁を壊していたチームからも「ついに内部に通じました」と連絡が入った。なんとうれしいことだろう。
早速我々調査団は人1人がやっと入れる穴から内部への潜入を試みたのだ。
内部には、金属でできた筒状のものが大量に並べてあった。やはり墓のようだ。我々はその一体を持ち帰って詳しく調査することにした。今夜は自宅に持ち帰って眺めていよう。これは発掘者の特典だな、ふふん。

そしてその夜、ついにあの最初に発見された文字板が解読されたという連絡があった。
なんと書いてあるのだろう、王の名前か、それともこの巨大遺跡の解説なのか、ああ待ち切れない。

解読を依頼した博士からの手紙にはこう書いてあった。
「 ここは高レベル放射性廃棄物の地層処分施設である。 10万年間発掘を禁止する。」

なんということだ、
一体この施設ができてから今が何年後なのかわからないじゃないか!
だいたい高レベル放射性廃棄物ってなんだよ。
しかたないな、明日知り合いの科学者に聞いてみよう。

しかし…
かわいそうな考古学者は二度と目覚める事はなかった。

(「100,000年後の安全」という映画にインスパイアされて書いた作品です。未来の考古学者のためにも脱原発を。)

「人生ゲーム」

A:なぁ、お前このゲーム毎日やってるけど飽きないの?

B:うん、まぁ何回やってもまったく同じ展開になるってことがなくてさ、
ついつい何回もやっちゃうんだよな。

A:今までに一体何回ぐらいやったの?

B:うーん、エンディングまで完全にクリアしたのが50回ぐらい?
途中で放置したままのセーブデータも10回ぐらいあるかな。

A:やりこんでるねー。

B:君は何回やったの?

A:おれはまぁ1回でストレートにクリアしたから、もういいかなと思って売っちゃったよ。

B:え?そりゃもったいない。こんなアナザーストーリーがあるの知らないでしょ?
これはエンディング5種類全部見た人だけがチャレンジできるやつだよ。

A:そういうのがあるってのは聞いてたけどさ、他にも新しいタイトルが次々に出るからね。
一番新しいこのゲーム「超新星開発野郎 Aチーム」、お前もやってみろよ。

B:へー!面白そうだね。でももう少しゲームする人が増えてからにするよ。
新しいゲームは攻略サイトが増えてからやらないとリスクが大きいでしょ。

A:ばかだなぁ、そのスリルがいいんじゃん!フロンティア精神だよ。
だいたいお前さ、その50回もやってる「地球転生ゲーム」でも、
攻略サイト見ながらやってるわけ?
しかも攻略サイトも3つも4つも開いてるんじゃん。
なになに、こっちが「イエスキリストを信じれば天国へのゴールは確実です」。
でこっちの攻略は「輪廻を終えて解脱することこそが人生のゴール」。
「お稲荷さんがあなたを助けてくれる」なんてのもあるの?

B:んー、でも今一番参考にしているのはこのサイトだよ。
「スピリチュアル生活で誰より早くアセンションしよう」

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何度でも、同じ星に生まれるのも自由。
違う星に違う種族として生まれるのも自由。
人間をやめて守護霊として生きるのも自由。
あなたはこの地球にいくつの過去世を持っていますか?
そしてこの先何回生まれ変わりたいですか?