ココナッツオイルが流行ってるんですか?
近所のオーガニックスーパーで目立つ場所に大量のココナツオイルが積んであり、
「ようやく入荷しました!」って書いてある。
買おうと思ったら値段を見てびっくり。
250gぐらいで1700円もするの!?
いったい何がきっかけで流行ってるのかと思ったら、
ミランダ・カー?
http://matome.naver.jp/odai/2137680232411433101
使い方もいろいろですねー。
http://wellness-to-go.com/2013/09/30/coconut-oil-benefit-use/
なるほど、こういうサイトを読んでいるとめちゃくちゃ欲しくなりますね、ココナツオイル。
まぁ、ただこういう流行に踊らされるのも悔しいので、ちょっと考えてみましょう。
抽出の仕方で効果が変わる?
いくつかのサイトに書いてあるのが、
安いココナッツオイルと高いヴァージンココナッツオイルは全然別物、ということ。
何か違うのかというと、一番大きいのはその抽出方法。
基本的には圧搾、つまりぎゅーっと絞る事で油分を取り出すのですが、
その時に熱を加えたり、薬品(油がよく溶け出すような…)を使うと、早く効率よく絞れるんですね。
効率を優先したオイルと、効率は悪いけどじっくり絞ったオイル、
それは成分も効果も価格もまったく違うのはわかりますよね。
ここで熱を加えたり、薬品を加えて分解して絞ったりすれば、
どんどん化学式が単純化されて、純粋な物質に近づいていきます。
なんでも「純粋」であればあるほど価値があると思っている人も多いのですが、
もともと持っている性質も削ぎ落されていくことになるので、
ココナッツオイルらしさも、その優れた効果も失われていきます。
例えば「塩」。
岩塩や海の塩など、ちょっと色がついていると「わぁ汚れてるー」と思っちゃう人もいるでしょうが、
それこそが身体に必要なミネラル分だったりします。
きっちり精製されたナトリウム塩は、確かに塩の味はするけれど、
摂っても摂っても必要なミネラルが摂れないので、もっともっと欲しくなります。
お砂糖もそうですね。
精製され過ぎていないものを摂れば、少量で身体が満足します。
本来油は身体にいいもの
油に話を戻しましょう。
日本で昔から使われてきたのは「なたね油」です。
「ゴマ油」や「鯨油」なんてのもありますね。
昔ながらの製法で作られた油は、それこそヴァージンココナッツオイルと同じで、
身体にいい、いろんな効果があったはずです。
いつしか効率を優先し、純粋性を高めていく間に、
身体が喜ばない油がたくさん使われ始めたように思います。
「ダイエットには油抜き」「コレステロールゼロ」みたいに、
油が身体に悪いもの、というようなイメージが定着してしまったのも、
「低温でじっくり絞った油」が市場から消えてしまった頃からのような気がしませんか。
だから、こういうオイルが流行るのも納得ですよね。
本能的に身体にいいものを求めちゃう。
でも、ココナッツだけがいいわけじゃなくて、
他のオイルも、調べてみればいいものがたくさんあるはずですね。
何から絞るのかにもよりますが、いわゆる植物の「実」とか「種」とかを原料にするなら、
それぞれの植物のビタミン、ミネラルがたっぷり入っているはずです。
もっと言うなら、その土地に住んでいる人に一番必要なものが、その土地でとれるもの、
と思いませんか?
だから、遠い南の国でとれるココナッツもいいけれど、
もっと地元でとれる油の方が、自分にとっては吸収しやすくてピッタリ合うものかもしれません。
茶油って知ってる?
クリキンディが最近一番気に入っているのは
「茶油」
お茶の木は椿科なので、椿の実と似たような実がなります。
基本的には葉っぱしか製品として使われないので、実が使われることはあまりありませんが、
椿油がとれるように、茶の実油もとれます。
オレイン酸含有量はオリーブオイルよりも豊富らしいです。
これはお茶の花。小さくてかわいい!
茶油は香りが強いわけでもなく、さらっとして料理の味を損なわないし、
酸化しにくいので長持ちします。
これも高価なのでなかなかもったいなくて使えませんが、
ハンドクリームやリップクリームを作る時にもとてもいいんです。
昔ながらの製法を守って、身体にいい油を作って売ってくれるお店が絶対残っているはず、
と思ったら、福岡にあるじゃないですかー!
「筑前たなか油屋」
移住したおかげでネットじゃなく、直接買いに行けるようになったのが一番うれしいかも。
こういうお店を守っていかないといけないなぁと思いますよね。
あなたの知っている「後世に残したいお店」もぜひ教えてくださいね。