正座は罪人の座り方だった?!


日本人なら、格式ばった場所ではきちんと正座をしなくてはならないと教わってきましたよね。
この座り方、日本以外の国では基本やりません。
昔から変な習慣だなぁと思ってはいましたが、
いやまさか、もともと罪人の座り方だったとは知りませんでした。


採用したのは徳川家光

椅子ではなく、床や畳に直接座る習慣のある国は他にもありますが、
たいていはあぐらとか片膝とかですよね。

ある番組で、時代劇好きの外国人から
「時代劇を見ると、侍があぐらをかくときと、正座をする時があるのは、ナゼナンデスカ」
という質問が飛び出しました。

そう言われれば確かに、どっちのスタイルも見たことがありますよね。
いったいどっちが正しいの?時代の違いなの?

そこで番組が出した答えは、
「徳川家光が、侍たちを自分の前で正座するように決めたのが始まり」
でした。(諸説あるそうです。)

そもそも江戸時代初期まで、男性はあぐらで座るのが基本姿勢でした。
ですが、三代将軍家光が、クーデターを恐れたため、
自分の前ですぐに攻撃姿勢に移れないようにと、
足がしびれる座り方をさせるように決めたのだそうです。

当時は「正座」と言う言葉はなく、
「危座」「跪座」(きざ)と呼ばれていました。
これは、罪人が裁きを受ける際、または自白を促す拷問の際に使われていた座り方です。

家光が幼い頃に遊び過ぎてしまい、春日局からおしおきとして「危座をしなさい」と言われた時、足がしびれてすぐに立ち上がれなかった経験から思いついた、というエピソードが番組では紹介されていました。

この習慣は徳川幕府がなくなるまで続きますが、
明治に入ってから、罪人の座り方の名前で呼ぶのはどうか、ということで
「正座」と呼ばれるようになったそうです。

そして今に至るわけですね。


必ずしも罪人の座り方ではない

ただ、ちょっとググってみると、これは
例えば剣道や弓道など、武道系で使われるもののようで、
必ずしも罪人の座り方という限定的な言葉ではなさそうです。

ただ、部活で跪座を延々とやらされた〜なんて書き込みも見つけましたので、
決して楽な座り方ではなさそうですね。

ここからは私の勝手な妄想です。(笑)
すぐに攻撃体制に移れないような座り方を強要された武士たちが、
「つま先を立ててかかとを浮かすように正座すればしびれないんじゃね?」
と思いついてやりはじめたとか、ないですかね〜?


蹲踞

似たようなジャンルとして「蹲踞」(そんきょ)というのものあります。
これは相撲の立会いの前に関取りがやっています。
剣道の試合開始前も、このスタイルらしいです。
跪座の膝が地面につかないバージョン、という感じでしょうか。

R-18のひとジャンルとしても存在するようで…(笑)
そんな話は置いておいて、
この座り方、丹田を鍛えるのにいいという説もあるようです。

そういえば、今日本から絶滅しようとしている和式便所は、このスタイルですね。
トイレが洋式に変わるとともに、日本人の丹田力が落ちてきているという説もあります。


興味を持って調べてみよう

いずれにしても、無意識につづけている習慣にどんな起源があるのか、
どんな効果があるのか、もしくはないのか、
そういうことをもっとちゃんと意識して調べたいなぁと思います。
ガイコクジンに指摘されてはじめて気づくなんて、
なんだか恥ずかしいですもんね〜

ちなみに、番組内で紹介されていた
「国会ではなぜ議員を”くん”呼ばわりするのか」
の起源もすごく面白かったですよ〜
ぜひ調べてみてくださいね。
ヒントは吉田松陰です。


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