これこそ災い転じて福となすの見本


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以前にも何度か書いているような気がしますが、クリキンディは基本的に、変化を好むタイプなので、どこかに出かけた時には、行きと帰りにはなるべく違うルートを選びます。
だって、そこには私の知らない風景があるんですもん。

昨日もまた、そのような知らない道を走っていたのですが、
途中、ちょっと気になる看板を見つけました。
いわゆる工事の迂回路の看板なのですが、その道を走っている人にはあまり関係のない案内です。
ただ、そこには「徳永飴はここを右折してください」と書いてある。

ん?
ちょっと通り過ぎただけでは意味がわかりません。
ものすごい行列店のため、ルートを決められているのかな?と思っちゃったクリキンディ、
気になっちゃってしょうがないので、Uターンして確かめることにしました。

ところどころに案内看板があったので、それに従って進むと、
住宅街の一部の道路がバリケードで封鎖されています。
そこに立っている方に「徳永飴に行きたいんですが」と言うと、バリケードを開けて通してくれました。

そこからほんの数十メートルの場所にあったのが徳永飴本舗。
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駐車場の看板には、頑固な飴職人の技って書いてありますがな!
お店は、昔ながらのショーケースがある本当に小さなお店でした。
商品ラインナップはこんな感じ。
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聞けば、創立は江戸後期だとか!
材料も昔ながらのものを使っていて、産後の栄養補給によいと評判の商品もあるんですって。
ひとまず2種類を購入してみました。

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もち米飴は、10センチぐらいの棒状で、開くとオプラートで包まれています。
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食べてみると、素朴な甘みで、身体が喜ぶ優しい味です。
こういうおやつを食べていれば、子供たちもアレルギーにならないのになぁ。
すごいなぁ、この伝統は絶対守って欲しいなぁ。

クリキンディはこの飴やさんを知らなかったのですが、江戸時代からあるお店なので、
佐賀県民にとっては、とっても有名だったようで、うちの母も知っていました。

お店は、住宅街の本当に目立たない細い道路に面しているので、
佐賀県民は知っていても、よそから来た人にはまったくわからないところです。
そのお店の前の道路が、工事のため一年ぐらい通行止めになってしまうため、
工事関係者に「せめて迂回表示看板ぐらい出して欲しい」とお願いしたのだそうです。

どうでしょう、これってまさに「災い転じて福となす」って感じじゃないでしょうか?
うーん、もしかしたら、もっとピッタリな表現がありそうな気もするんですが、思いつかないので、誰かもっといい表現があったら教えてください……

つまり、お店にとって、通行止めは大損害にも繋がる出来事ですが、
そのおかげで、このお店を知らない人には、新しい宣伝になったということです。
だって、もしクリキンディが間違ってこの道を通ったとしても、
この小さな目立たないお店に立ち寄ろうとは思わなかったと思うのです。
通行止めだったから、そして迂回表示があったからこそ立ち寄ったわけで、
商売、何が災いで、何が幸いか、なんてわからないものですよね。

ああ、食べてみたい!と思ったあなた、
佐賀まで行かなくても、今はネット販売もされていますよ。

  

公式HPによれば、「歯の詰め物がとれやすいので、噛まずに口の中でゆっくり溶かしながら食べてください」だそうです。(笑)


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