ミシュラン2つ星温泉


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ミシュランが星をつけるのはレストランだけだと思っていた栗気んでぃです。
実はいろんな分野でいろんなものを評価してたんですね。

うちの母が宮城在住の頃「いつか黒川温泉に行ってみたい」と言っていたのですが、九州へ移住して夢が叶っちゃいました。
しかも日帰りで行ける距離です。

黒川温泉は、熊本県のくじゅう高原寄りの山あいにあります。
このエリアは本当に温泉がたーっくさんあって、
もうまったく把握できないほどなのですが、
この黒川温泉はミシュランの2つ星評価だそうで、いったい何が評価されているんだろう?と気になっていました。


なぜ迷った?

高速を降りてから、深い緑の間を抜けて走るコースは、基本的に窓全開できる季節が最高に気持ちいい〜!
通り道にある他の温泉を「いつかここにも来よう」と横目で見ながら、
黒川温泉の入り口まで来ると、小さな藁葺き屋根の建物が。
黒川温泉バス停
バス停ですわよ、まぁ雰囲気モリモリ盛り上がっちゃいますね。

ひとまず温泉街に入ってみると…
ん?あれ?
どこに車を停めればいいのかな。どこが温泉街の中心部なんだろう?
地味な黒塀の温泉旅館らしき建物が見えるものの、
緑濃い生け垣も多くて、どこに何があるのか、一見して把握しにくい。
旅館や土産物屋、施設などの看板も、全体的に統一感があり過ぎて、見逃してしまいそう〜。

結局、見逃しちゃったクリキンディ、
温泉街の中心部をとっくに過ぎてどうやらぐるっと一周してしまったようです。
あらためてゆっくり走ってみると、ちょうど真ん中あたりに、無料駐車場がありました。

なぜ迷ってしまったかというと、
この黒川温泉、看板に徹底的にこだわり抜いているからなんですね。
風景を損なわないように、黒い背景に白い文字だけの看板。
旅館や土産物屋の個性をそれぞれ生かしつつ、とてもセンスのいい看板しかない!
古い温泉街に有り勝ちな、さびれたプラスティックの蛍光灯のような看板はありません。
建物も、基本的には黒く塗られた木の板で統一されていて、情緒あふれる街並になっています。

黒川風景2
洞窟風呂


寂れてしまった温泉街の起死回生

ここは、以前は普通の小さな川沿いの温泉街だったそうです。
バブルが弾けて、客足が途絶え勝ちになり、営業をやめる旅館も増え始めた頃に、一軒、コンスタントに予約の入っている宿があり、その理由を探ってみると、客は「露天風呂」のある宿を選んでいたことが判明。
そこで、改装可能な旅館が次々に露天風呂を作ったのだそうです。
ただ、どうしても露天が作れない宿ももちろんあったわけで、そういう宿にも客が呼べるように、露天風呂をオープンにして、湯めぐりができるシステムを作ろうということになったんですね。

黒川旅館組合P
無料駐車場の横にあるお店で、MAPをもらって、入湯料を支払います。
黒川MAP

これが湯めぐり用の木札です。
3ヶ所の露天風呂に入れるシステムで、半年間有効、1300円です。
黒川湯札

このあたりは昔から林業も盛んなので、杉の間伐材を使った木札を作ったのだと思いますが、
紙のカードなんかよりずっと素敵じゃないですか!
入ったお風呂では、裏側にスタンプを押してくれるので、思い出にもなる!

この露天オープンシステムがうまく軌道に乗り、以前からあった昭和っぽい看板も数年かけて撤去し、旅館の改装も進み、温泉ロケ番組で取り上げられ、2009年にミシュランの評価も得て、
今ではなかなか予約もとれない人気温泉街となったのだそうです。

黒川風景1

黒川御客屋

3ヶ所といっても、どこを選んだらいいのかわからない…
という人のために、写真付きのMAPには、とてもわかりやすく、選びやすい工夫もされていました。
お湯の質も鉄泉から硫黄泉まで何種類もあり、何度も訪れたいと思えます。
九州に移住してまだ一年経ってないクリキンディ、実はすでに3度訪れてます。(笑)


温泉以外にも魅力いっぱい

温泉ももちろん素晴らしいのですが、ここでちょっと横道ですが、あまりに美味しいカレーを見つけたのでご紹介しておきます。
中心部からちょっと坂を降りた川沿いにある「わろく屋」というお店。
わろく屋
馬肉のメンチカツが売りらしいのですが、なんといってもおススメは三種カレー。
馬肉カレー、チキンの白カレー、イカスミと豚肉の黒カレーの三種類が、すべておいしい!
これは相当研究されていると思われます。
3種カレー

湯めぐりの木札を見せると、それぞれのお店でサービスが受けられたりするので、お得感もありあり!
歩いてまわれる範囲に点在している食べ物やさん、お土産物やさんは、どれもセンスよく、何よりお店の数自体があまり多過ぎない!規模が小さくて疲れない感じです。


湯めぐり以外の温泉も侮れない!

昔からある共同浴場的な「穴湯」という温泉もあります。
でもねー、混浴!まだちょっと混浴に入る勇気は持てません……
足湯も何ヶ所かあって、無料のところも、有料のところもあります。ぜひ探してみてください。

温泉街の中心部からはちょっと離れていて、車で移動するしかないのですが、
宿ではなく日帰りのみの温泉「耕きちの湯」もおススメです。
このあたりではもっとも硫黄分の濃いお湯だそうで、「ああ、温泉に来たー!」という気分になります。
ちょうど誰も入ってなくて貸し切り状態だったのでお風呂の写真をどぞ!
耕きちの湯
湯船自体は石造りですが、そのまわりをすべて木の床にしてあって、歩いた感じがとても柔らかくて気持ちいい!
夕方17時に閉まっちゃうのでお早めにどうぞ。


アクセス

黒川温泉の公式ページの地図をどうぞ。
http://www.kurokawaonsen.or.jp/access/index.php


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