牡蠣の美味しい季節(らしい)です。
私は牡蠣より雲丹が好きなので、よくわかりませんが、Rのつく月が美味しいんですってね。
つまり冬。
家族で牡蠣を食べに行ったら、みんな平気だったのに、ひとりだけあたってしまってえらい目にあった人の話を聞きました。
これはロシアンルーレットでもなんでもなくて、ちゃんと目からうろこの理由もありましたので、
これから食べようと思っている方への参考に記録しておきます。
まずは、家で食べるにしろ、お店で食べるにしろ、
同じものを食べた全員(もしくはほとんど)があたったのであれば、
その牡蠣に問題がある、もしくは流通や管理の過程に問題があるだろうなと想像できますよね。
でもみんな平気なのに、ひとりだけがあたってしまうとしたら、
それはもしかしたら、その人の身体の状態によるのかもしれない、とも想像できますよね。
じゃ、この人の何が問題だったのか。
この人、病院へ行ったら、あっさり診断されました。
「抗生剤を飲んで牡蠣を食べたら、それはあたりますよ」
ん?ん?ん?
ってなりません?
私だけ?
実は牡蠣にあたってしまったこの方、風邪気味だったんです。
もともと鼻炎や蓄膿の症状を持っていて、
秋になって風邪の症状が出てきたので、病院へ通っていたんです。
風邪をひいた、といって病院へ行くと、ほぼ100%の確率で処方されるのが、抗生剤ですね。
「お薬を出しておきますので、とりあえず様子を見てください」
と言われるやつです。
いわゆる抗生物質って、どんな効果があるのかザックリ言うと、
良い菌も悪い菌もとりあえずみんなやっちゃおうぜ、というものです。
風邪の症状を起こしている(かもしれない)菌やウイルスがいるならそいつをやっちまおう、
そうじゃないやつもとりあえず全滅させておけ、みたいな感じです。
もっと詳しい方なら、抗生剤を使うと耐性菌が生まれることも知っていると思います。
腸内の悪玉菌も善玉菌も日和見菌も、みな影響を受けます。
体をお城に例えてみましょう。
そこに侵入してきた敵も、自分の城を守る兵士も、ほぼ全滅しているような状態です。
そこにフレッシュな牡蠣ちゃんが入ってくるということは、
悪意はないけど、とりあえず新しい人を連れてきたよ〜
という状態になるんですね。
お城の中に、ちゃんと兵士も使用人もいる状態ならなんてことないのに、
誰もいないので、勝手に荒らされ放題になってしまう。
いやいや、それなら最初から教えてくれよ〜ってなりません?
抗生剤を飲んでいる時には、食べ物に気をつけなさいとか言ってくれよ〜って。
そこまでちゃんと伝えてくれるお医者様や薬剤師はなかなかいませんよね。
医者の方こそロシアンルーレット撃ってる、みたいな…
牡蠣に限らず、海のものでも山のものでも、どんな食べ物にも菌は存在します。
それは人間の体でも同じことで、菌の存在がなければ私たちは生きていくことさえできません。
だけどなぜか「殺菌」が流行っちゃってるために、悪いのはあいつだ!みたいになっていますが、
腸内環境のバランスがよければ、牡蠣にあたる確率がぐっと下がるはずなんですね。
腸は大事だ〜!
というお話でした。