ほんの2週間前には、2月における最高気温を記録し、
昨日は各地で記録を塗り替える大雪に見舞われ、
日本のみならず、世界中でこんな異常気象が相次いでいます。
アメリカ東部にも雪は降り続き、
モスクワでは異常な暖気のために春のような状態になっているとか…
今週末の雪によって各地で大きな被害が出ていることは、
Twitterでどんどん流れてくるのですが、
テレビやメディアはオリンピック一色だとか…
助けてコールをつぶやいている人も大勢いたようですが、
何もできない自分にもどかしさを感じつつ、
でも…
とても冷淡に思われるかもしれませんが、ちょっと違和感を感じたことを書いてみます。
まず、「早く除雪車に来て欲しい」と思うのは当然だと思いますが、
除雪車が、いったいどこに何台保有されているのか、
除雪車が一時間にどれくらい雪を処理できるのか、
具体的に、除雪された後の道路がどうなるのか、など
雪国の方以外はご存知ないと思いますので、
私が知っていることを少し書いてみますね。
普通の車と違いますので、まずとてもゆっくり走ります。
道路に積もった雪を道路脇によけていくだけなので、
雪がなくなるわけでもありません。
つまり、通常よりとても道幅が狭くなります。
さらに、道路上に障害物があれば(駐車している車など)そこは除雪できません。
雪が積もった道路は、どこが中央線で、どこが道の端なのかわからなくなるため、
除雪車自身も大変な危険を伴います
また、雪が降らない時には、まったく出番のないこの車と運転手を、
常々何十台も何百人もキープしておくための予算は莫大です。
そのため自治体では基本的に最小限の準備しかしません。
だから、出動する時には、事故の多い坂道から優先順位を付けて除雪していきます。
また、自宅の前や歩道に積もった雪を、
一生懸命雪かきされた方も多いと思いますが、
それを道路の方にかき出す方も多く、
雪が行ったり来たりすることになります。
だから、雪国に住んでいる人は、
雪が降った時に、すぐに除雪車がなんとかするだろう、とは思っていません。
今回の雪で道路や線路が寸断されて、孤立された方が大勢いると聞きます。
完全に災害レベルです。
自衛隊への出動要請を願っていた方も大勢いましたが、
自衛隊は除雪を専門にしているわけではありません。
様々な訓練を積んでいて、一般市民よりサバイバル能力に長けていることは確かですが、
そこへ辿り着けなければ何もできません。
スーパーマンやヒーローのように、簡単に状況を打開できるわけではないんです。
これは、台風や津波の時と同じだと思うのです。
助けがくるまで、おそらく皆さん自分にできることを死にものぐるいで行っていたと思います。
救出後、落ち着いてからでいいので、その経験を語ってください。
津波が来ることを予測した人、対処について知識のあった人となかった人で、
運命が分かれたように、
大雪の知識がある人とない人では生存率が違うはずです。
また、今回大雪の予報は出ていたし、外出を控えるように、という報道もありました。
それでも「仕事だから行かなくちゃならないし…」と出かけた人も多かったと思います。
なぜそんなに仕事を優先して命を粗末にするんでしょう…。
なぜ「自分だけは雪崩に巻き込まれない」と思えるんでしょう?
なぜ「自分の乗った電車は止まらない」と思えるんでしょう?
なぜ「自分が走っている道路は通行止めにならない」と思えるんでしょう?
危険を承知で出かけたのなら、自分で責任を持たないといけないんじゃないでしょうか。
状況を甘く見て、「やっぱダメだったから助けにきてー」というのは、
とても甘えに感じます。
もちろん、人間は困っている人を見たら助けたくなります。
ですが、その助けに向かっている人をも危険に巻き込んでいるのだという認識を持って欲しいと思います。
すみません、今日は辛口です。