今さら?って感じなのですが…
この3部作、DVDをまとめて購入したものの、
見る時間がなくて、未開封のまま本棚に並べていたことに気付き、
ここ数日、なんとか時間を作って見直してみました。
劇場公開時に3本とも見ているので、大まかなストーリーはもちろん知っていたのですが、
見終わってからの感想が全然違っている気がしました。
あの頃とは、クリキンディの状況も考え方も違うんだなぁ、と、
つくづく思いました。
ストーリーを知らない方もいらっしゃるでしょうから、
ごくごく簡単に紹介しますと、
「中つ国」という架空の国で起きた、「善vs悪」の戦いの物語で
J.R.R.トールキンによって、1950年代に書かれた長編小説が元になっています。
その国には、人間の他に、
魔法使い、エルフ族、オーク族、ドワーフ族、ホビット族などが住んでおり、
普段交流のない彼らが、悪の冥王を倒すべく、協力する話で、
ドラクエなどのRPGと呼ばれるゲームのストーリーは、
この作品に大きな影響を受けているとも言われていますね。
まぁ、映画ですから、最終的には冥王を倒してめでたしめでたし、
となるわけですが、
見終わって、なんとなく違和感を感じてしまいました。
自分たちの故郷の美しさ、穏やかさ、平和や、仲間の幸せを守るため、
命の危険を顧みずに、主人公と仲間たちが冒険し、戦ったわけですが、
ものすごくたくさんの命が犠牲になっているわけです。
そして、すべてが終わって、辿り着いた故郷では、
まるで何事もなかったかのように、日常生活が営まれていて、
そこに住まう村人たちは、
「なんかあったの?ここはいつも通り何もなかったよ。」
というような印象で幕を閉じるんです。
もちろん、その平和を守りたかったから、主人公たちは戦ったんですが、
うーん、なんというか、
「戦ってくれたの?ありがと。僕が戦う役じゃなくてよかった〜」
みたいな無責任さを感じてしまったというか…。
映画の中では、再三に渡って、
「それは、ぼくが背負う重荷だから…」
というようなセリフが出てきます。
それぞれが、人生でやろうとしていることが違うのはもちろんあたりまえなんですが、
「守ってもらう人生」を選んだ側は、
もっと彼らがしたことに興味を持って、
感謝すべきじゃないのかなぁ…
なんて思ったんです。
2012年に何かが起こる、と言われ続けていますが、
私たちの知らないところで、
誰かが「地球を守るために」こっそりと大冒険してたりするんでしょうかね?
そして、もし、それがうまくいって、
まるで何事もなかったかのように、地球が存続しつづけたとしたら、
「知らずに守ってもらった人々」は、
誰かの「命をかけた大冒険」に感謝することもなく、
自分のことを反省するでもなく、
いつものように生きていくんでしょうか?
なんか、それ違うんじゃないのかなぁ、
やっぱり、全員が、意識を持たないといけないんじゃないかなぁ。
「地球はヒーローが守ってくれるんでしょ?」
という考えはそろそろやめようよ!
と思ったのでした。
ついでに言えば、
「戦い」で解決できるものなんて、ひとつもない。
そう思います。