千葉県の銚子にある水族館が閉館し、
イルカやペンギンが取り残されているという記事を目にしました。
譲渡先が決まらないため、そのままになっているということらしいのですが、
ちょっと考え込んでしまいました。
イルカの値段
水族館は結構好きでよく訪れるクリキンディ、イルカのショーも大好きです。
でも、いつも見るたびに、このイルカたちはどんな気持ちでいるのかな、と考えてしまいます。
とても賢いイルカたちに芸を仕込むのは、実は「合図を覚えてもらう」ということなのだそうです。
例えばジャンプするのも、ヒレをバタバタするのも、海で暮らすイルカにとって、当たり前の行動です。
その行動と合図を結びつけて、タイミングよく行動させるのが飼育員さんの腕の見せ所。
合図に合わせて芸を披露すること自体は、イルカにとって苦痛ではなさそうですが、
でも、あの狭い水槽の中で生きていくというのはやはりかわいそうだなと思います。
もし私がありあまるお金を持っていたら、銚子の水族館に取り残された生き物たちを、
元いた場所に戻してあげるのになぁ……
と考えていて、ふと思ったんです。
イルカを買い取るのに、どれくらい水族館に支払えばいいのかな…
というか、それがどのくらいの金額だったとしても、イルカには一銭も入らないんだよなぁ、って。
これって、もしかしたら歴史上有名な「奴隷貿易」と一緒じゃない?
と思っちゃったんです。
奴隷貿易
教科書で習いましたよね、「三角貿易」とか。
17〜18世紀頃に大西洋を挟んで行われていた貿易で、
アフリカから、罪もない人々が捕らえられ、奴隷として売りさばかれました。
彼らの意思は完全に無視され、買い取った人、ご主人さまが、奴隷たちの行動や命さえもコントロールした時代があったわけですよね。
死なない程度に食事は与えられたけれど、なにひとつ人間としての自由な行動が許されていなかったわけです。
水族館のイルカたちと同じに見えてきませんか。
かわいい子犬たち
そんなことを考えていたら、すべてのペット産業が全部同じように思えてきてしまいました。
ペットショップをのぞくと、本当にかわいらしい子犬や子猫たちがたくさんいます。
その子たちは、どうやって生まれてきたんでしょう。
聞いた話なので、本当のことはわかりませんが、
自由のない、ケージの中に閉じ込められた親犬が、
自分の恋愛意思とは関係なく交配させられて、出産するとまもなくとりあげられる。
生まれた子犬たちは、色や柄によって値段をつけられて、
せまいガラスケースの中で、お金を払ってくれる人が現れるまで見世物となる。
なんだか書いていて苦しくなってきました。
自由に生きる権利
すべての生き物は、自分の意思で自由に生きる権利を持っていると思うんです。
誰かに所有されるということは、その権利を奪われていることになります。
所有している人がどんなに親切であっても、どんなに愛情をかけたとしても、
所有されている生き物が「自分の意思でそこにいる」と思うのでなければ、やっぱり不公平ですよね。
あー、もうペットだけの話じゃないですね、これ。
人間同士にも言えることかもしれません。
水族館に取り残されたイルカの話から、とんでもなく深いところにハマりそうな予感……
もう少し冷静に考えてみようと思います。