毎日報道を見てうんざりし、自粛疲れや不安と恐怖の中で
「早くもとの生活に戻りたい」
と思っている人は多いと思いますが、本当に戻りたいですか〜?
マジで戻りたいよ!と思っている人は、とてもラッキーな人だと思います。
ここまでの人生が幸せであったということですから。
なんだかイヤミっぽくてごめんなさい。
でも「よくよく考えてみたら満員電車の通勤生活には戻りたくないな」とか思う人もいるはずですよね。
ピンチはチャンスって言うじゃないですか。
コロナを乗り越えた先に新しい幸せがあるかもしれない、と考えてみようと思います。
困難を乗り越えた先にあるもの
今までにも人類にはいろんな危機があったと思うんです。
その最中にある時はめいっぱいつらかったりしますが、
乗り越えた今、いろんなことから少しずつ自由になっている気がしませんか。
例えば第二次世界大戦
私は経験していませんが、きっと想像を超える壮絶な辛さがあったんだと思います。
でもそれを乗り越えて、日本は新しいものをたくさん手に入れました。
個人で言えば、言論の自由や平和を求めることができるようになりました。
私個人の経験で言えば、東日本大震災で、なんの前触れもなく人が亡くなるということを目の前で見て、
「やりたいことを先延ばしにしてる場合じゃない」
と学びましたし、
災害に役に立つであろう準備物があったにも関わらず、使うチャンスが得られず、
「リスクヘッジには意味がない」ことも知りました。
何に困っているんだろう
今回のコロナ騒ぎでは、インターネットの普及により、
世界中の情報が今までよりも迅速に伝わってきています。
そのため政府に対する不満を持っている人が増えている気がします。
様々なイベントの中止でダイレクトに収入を断たれた人も多いですが、これは「生活に直結しない余白」と見なされているからですよね。
世界を見渡してみれば、芸術の分野こそ国が保護すべきだと、手厚い援助をしている国もあります。
学校へ行けなくなった子供たちは、家で今何をしてるでしょう?
学校で使っている教科書を開いて家で勉強したい、という子供はきっと少ないんじゃないでしょうか。
友達に会えないのは確かにさみしいですが、好きなゲームをやったり、好きなジャンルの図鑑を読んだり、なにかの研究に没頭している子供たちもいるかもしれませんね。
会社へ行けなくなった人たちはちょっと複雑ですね。
満員電車に乗らなくていいのは助かるけど、家に居場所がないお父さんたちも多いと聞きます。
毎日食事の支度や子供たちの世話に明け暮れて、自分の時間が持てないお母さんたちもだいぶストレスが溜まっていそうです。
農業や畜産業などは待ったナシですから、作業的にはあまり変わらないかもしれませんが、売り上げが落ちて困っている話もたくさん聞きます。
ウイルスに感染して死ぬかもしれないという心配はもちろんなくなってはいませんが、可能性は今のところ低めで推移しているので、一旦それを脇に置いて、お金について考えてみようと思います。
もしお金の心配をしなくていいなら
日本の政府は今のところ、国民にお金を配ることを考えていないようですが、他の国では一律いくら援助するとか、家賃や税金を一旦凍結するとか、いろいろ聞こえてきます。
もしも日本政府が、もしくは他の誰からでもいいんですが、一生、生活に困らないお金をくれると想像したらどうでしょう?
それはないだろ、と言いたくなるのはわかりますが、想像するのはタダですからね。
どうでしょう?今までやっていたことを続けたいですか?
例えば、農作業、続けたいですか?好きでもない商品を売り続けたいですか?受験したいですか?
逆の質問でもいいんです。
もし今やっていることが自分には一銭もお金が入ってこないとしたら、それをやり続けたいですか?
ここは大きく意見が分かれそうですね。
ミュージシャンや役者さんによっては、お金にならなくても続けたいと思うかもしれません。
動物園や水族館で働く人はどうでしょう。
イルカが好きだから水族館で働いているという人がいたとして、
それが収入にならないとしたら、イルカをそのプールで飼い続けますかね?
本当にイルカが好きなら、海に返してあげたくなるんじゃないでしょうか。
医療に携わる人はどうでしょう?
お金にならなくても人を救いたいという人ももちろんいそうですが、
お金にならないならやめる、という人もいそうですね。
ご夫婦はどうでしょう。もしご主人がお金を稼いできてくれなかったら、それでも一緒にいたいでしょうか。
私はボーカル講師をしていますが、これが収入にならないのだとしたら、やめるかもしれません。
でも私が生徒を選べるのであれば、教え続けるかもしれないなぁ。
先日テレビに庭師の村雨辰剛さんが出ていて
「自分は日本庭園を作りたいと思って日本で庭師になったが、実際の仕事はむしろ日本庭園を壊して西洋風にするような仕事も多く、心が折れそうになった」と語っていらっしゃいました。
ただ好きなことを追求していくだけならいいけれど、そこに「お金のため」という条件がつくことによって、好きなものが嫌いになることがあるかもしれないということですよね。
幸せについてじっくり考えるチャンスをもらったのかもしれない
自分にとって何が幸せなのか、お金という条件をはずしてみると、いろんなことが見えてきそうですよね。
ここまで考えてみても、やっぱり元の世界に早く戻りたい、と思う人は自分が幸せと思えることをしていた人なのだと思います。
ああ、元の世界じゃなく、みんなが幸せになれる世界に変わってくれたらいいな、と思う人もいると思います。
世の中は混乱状態ではあるけれど、意外にいろんなことを考える時間がある人も多いはずです。
自分の本当の幸せってなんだろう、
世界中の人が幸せになるってどういうことだろう、
ということをじっくり考えるチャンスをもらっているのかもしれないと思えば、なんとなく乗り切れそうな気分になりませんか。
戦うより共存する
最後に…ウイルスは戦うべき相手ではないと思っています。
相手はどんどん進化しますので、ワクチンも薬もそもそも開発がほとんど間に合わないのだそうです。
すべては必然であり、いらないものはないという前提で、共存することを考えた方が、早く収束してくれるんじゃないかなと思います。
これがウイルスではなくて、戦争だと考えたらどうでしょう。
こちらが戦い続ければ、敵国はどんどん新しい武器や戦略を出してきます。
誰も幸せにならず、どちらも疲弊してしまうそんな戦いを続けるより、互いを知って協力し合う道を探った方が早く幸せになれると思うんですが…
あくまでも私の個人的な思いです。皆さんのご意見も教えてくださいね。