ベストハウス123という番組があります。
ちょっと記憶が曖昧ですが、とても考えさせられる話だったので、覚え書きとして書いておきます。
主人公の女の子、A子ちゃんは、幼い頃から、髪が抜ける病気のため、ずっといじめられていました。
結果、誰にも心を開けず、友達もできず、暗い青春を送っていました。
高校に入っても、なかなか友達ができず、
ひとりで過ごすことの多いA子ちゃんのことを、気にかけていた上級生がいました。
B子ちゃんとC子ちゃんは、明るくて美人、友達も多く、学校の人気者です。
さみしそうな彼女に、なんとか明るくなって楽しい学生生活を送って欲しい、
そう思った上級生のB子ちゃんとC子ちゃん、
「A子ちゃん、友達になりましょう」と声をかけます。
それからいつも3人で行動するようになり、
「私たち、親友よね」と、楽しい時間を過ごすようになりました。
少しずつ笑顔を取り戻したA子ちゃん、
男の子とも話しができるようになり、明るくなっていきました。
ある時、校内で美人コンテストの催しがあり、
なんとかA子ちゃんに「自信をつけてもらいたい」と思ったB子ちゃんとC子ちゃんは、
「A子ちゃん、本当はかわいいんだから、もっと自信を持ちなさいよ!」と推薦。
なんと見事に優勝するのです。
実は、ふたりが、たくさんの友人にあらかじめ根回しをして、
A子ちゃんに投票するようにお願いしていたのですが…。
すっかり自信を取り戻したA子ちゃんには、
初めてのボーイフレンドもできました。
しかし、その彼はドラッグをやっていたり、A子ちゃんに暴力をふるったりして、
B子ちゃんとC子ちゃんは心配でたまりません。
彼を呼び出して「あなた、A子ちゃんを不幸にするから別れて」と詰め寄ります。
その後、上級生だったB子ちゃんとC子ちゃんは、先に卒業してしまいますが、
卒業式の数ヶ月後に、
自宅でボーイフレンドたちとくつろいでいるところを、
銃の乱射によって惨殺されてしまいました。
犯人は、A子ちゃんと、その彼氏。
なぜ、こんなにも親切にしてくれたB子ちゃんとC子ちゃんを、
殺さなくてならなかったのでしょう?
「別れろ」と詰め寄られた彼氏が、いやがるA子ちゃんに無理に銃を持たせた、
最初は、そう思われていました。
しかし、真相は、A子ちゃん自身の深い恨みによる犯行だったのです。
B子ちゃんとC子ちゃんは、確かにA子ちゃんのことを思っての行動でした。
ですが、A子ちゃんは、
「どうせ、あんたたちだって、いつか私をイジメるんでしょ」と
幼い頃からの経験から、二人を完全に信用できていなかったのです。
そして、美人のふたりと比べて、自分が劣ると感じていたA子ちゃんは、
「どうせ、私はあなたたちの引き立て役なんだ」と思い始めます。
さらに、美人コンテストでの彼女たちの根回しのことを知ったA子ちゃん、
「何よ、いい人ぶっちゃって、私に自信を取り戻させたいだなんて言ってるけど、
きっと、影で私のことを馬鹿にしてるんだわ」
と完全にひねくれモードです。
また、暴力をふるうとはいえ、はじめてできた大切なボーイフレンドに対して、
B子ちゃんとC子ちゃんは否定的です。
もう、自分の幸せを邪魔する人にしか思えません。
様々な恨みつらみを溜め込んだA子ちゃん、
「上から人を見下して!いい人ヅラして!さぞいい気分だったでしょう!」
そう言いながら二人を殺したのだそうです。
番組の再現ドラマの描き方を見る限り、
B子ちゃんとC子ちゃんには、まったく悪気はなく、
本当に親切心で、いろんなことをしているように見えました。
ですが、その親切心の奥底に、
A子ちゃんに対しての優越感が見え隠れしていたのではないかと思うのです。
「私は美人だし、モテるし、友達もたくさんいるけど、
A子ちゃんは不幸でかわいそうだから、なんとかしてあげなくちゃ」
こういうことは、実は、この彼女たちの話に限らず、
身近なところにたくさん起こっているんじゃないかなと思うのです。
相手のためによかれと思って行動していても、
その人にとっては「見下されている」と感じること、ありますよね。
正直、この一年闘ってきた、アーリマン奥目王子についても、
(詳しい話は、カテゴリ<アーリマン>をどうぞ)
私は、確かに彼を見下していたことに気付きました。
仕事上、正しいことを主張して闘っているつもりでしたが、
「使えない上司」と感じていたのは確かですし、
それを態度で表現してしまっていたのだと思います。
私は、幸い殺されることはありませんでしたが、
職場を追いやられたわけで、
まぁ、「彼の世界」から抹殺される、という状況は同じですね。
よかれと思ってしていること、
その行動が、もしかしたら、誰かを不快にさせてしまっているかもしれません。
いろいろ反省させられました。
ベストハウス123さん、ありがとう〜!
←あなたがこれを押してくれることで、クリキンディは決して不快にはなりません!