クリキンディの母親は、台湾がまだ日本の領土だった頃にそこで生まれ育ち、
第二次世界大戦後、リュックひとつで日本に引き揚げてきたそうです。
「もっと早く日本に戻っていれば、そんな辛い思いをせずに、引越できたんじゃないの?」
と聞いてみると、
「だって、戦争に負けるなんて誰も思っていなかったし、
台湾が日本じゃなくなるなんて考えもしなかったのよ。
生まれ育った土地を簡単に離れたいと思う人はいないでしょう?」
なるほどね。
今の原発事情とちょっと似てるかもしれません。
「だって政府も自治体も、安全だって言ってるし、
まさか原発が事故を起こすなんて思ってなかったし。」
「放射能が出たって言うけど、みんな普通に暮らしてるし、
広島や長崎だって、今ではなんでもないんだし、
全員がガンになるわけじゃないんでしょ?」
第二次世界大戦の時もそうだったんです。
新聞やラジオの報道だけを信じていた(信じたかった)人と、
それ以外の情報をつかむことができた人とでは、
行動が違っていたんでしょうね。
敗戦を待たずに日本に帰国した人、
敗戦まで日本の勝利を信じて、追い立てられるように引き揚げた人、
その気持ちには大きな隔たりがあるような気がします。
この先、福島やその近隣の土地が、
どうなっていくのかわかりません。
このまま収束していくのかもしれないし、
数年後に健康被害が増えるのかもしれない、
または、急激な状況の変化により、
リュックひとつでの避難を余儀なくされるかもしれない。
どんな状況であろうとも、
他人の責任にしてはいけないと思うのです。
「だってあの人がただちに健康に影響はないって言ったから…」
「慌てて疎開したけど、大丈夫だった。仕事を失った責任を誰がとってくれるの?」
誰かのせいにするのではなく、
自分の意思で、自分の行動を決めて、
その責任を自分が負う。
そのためにも、自分の直感を信じて、
そう、ハートのコンパスに従うということが、
とても大事だと感じます。
ハートのコンパスが、どちらを指しているのか、
わからなくなっちゃっている人も多いですよね。
クリキンディも、時々わからなくなることがあります。
そんな時は、立ち位置を変える前に、
いろんな方向を向いてみて、自分の気持ちをひとつひとつ確認してみます。
そして、なんとなくこっちかなぁ〜
と思った方向に一歩だけ進んでみて、
もう一度、いろんな方向を向いて、確かめてみます。
「あれ?違うかも」
と思えたら、一歩戻ればいいだけですから。
迷ったときに、
親とか先生とか友達とか、信頼のおける人に相談するのはよくあることですが、
その人の決断に従ったとしても、
後で「あの人がこうした方がいいって言ったから…」
というように責任を押し付けるのは間違いですよね。
様々なアドバイスの中から、
「どうするか」を選んだのは自分なんですから。
もし、あなたが今何かを迷っていて、
「あのブログにこう書いてあったからこうしよう〜」
って決めたとしても、
決してクリキンディの責任じゃないですからね〜〜(>o<)