解放

ゲイの友人がいます。
だけど、彼はカミングアウトしていません。
まわりの友人は、うすうす(というかほぼ確信)わかっているのだけれど、

「僕がゲイなわけないじゃん!あっはっは!」と、
笑い飛ばされると、
とても辛い気持ちになります。

それは、彼が自分に嘘をつかなくてはならないのが、
とても痛々しく見えることと、

私のことを信頼してくれていないんだなぁ、
だから本当のことを言ってくれないんだなぁ、
という辛さ。

心に大きな嘘をひとつ抱えて、
キレイに塗り固めて、
彼はどこまで行くんだろう。

そんな彼が、私の鏡となって教えてくれること。
それは、
私の心にある大きな嘘。

これを解放しないと先へ進めないんだろうなぁ。

人気ブログランキングへ←落ち込みモードのクリキンディを応援してくれますか…

「もう、なんにもできなくなっちゃったよ…」

今日久しぶりに実家へ行ったら、
父親の車がなくなっていました。

もう平均寿命をとっくに超えているクリキンディの父親は、
まだ免許証を返していません。
80歳を超えて、目も耳も、身体の反応もすべてに鈍くなってしまっている父は、
これまでに何度も小さな事故を起こしており、
その都度「今度こそ運転やめようね」と、
家族に言われながらも、なかなかやめられずにいました。

しかし、一日に2度も車をぶつけた日を境に、
ようやく運転を諦めたのでした。

しかし、それ以来ふさぎこんでしまい、
一歩も外へ出ることもなくなり、
半分寝たきりの状態に突入してしまいました。

それでも、まだ免許証は返さず…。
それから、ようやく2ヶ月経って、車を廃車すると決心したようです。

クリキンディ、車のことには一言も触れなかったのですが、
父がポロッと一言放ったのが、冒頭の言葉でした。

「もう、なんにもできなくなっちゃったよ…」

確かに、運転はできない、もう雨漏りの修理もできない、重いものも持てない、パソコンの操作も携帯のメールも覚えられない、旅行することもできない…

できないことは増えたかもしれないけど、
何にもできないわけじゃないじゃん、
目も見えるし、耳も聞こえる、しゃべれるし、歩けるし、ご飯も食べられるし!
ヘレン・ケラーよりずっとすごいじゃん!

とわざと冗談ぽく言ってみました。

すると、反発するかと思った父が、素直に
「そうだな…なんにもできないわけじゃないな、ありがとう」って言ったんです。

普段の父を考えたら、奇跡とも思える前向き発言でした。
おやじが、なんかいい人になっちゃってる…。

……ということは……
もしかしたら、
次のステージが近いのかもしれない…。

家族はこうして、少しずつ覚悟をさせられていくんですね…。

人気ブログランキングへ←ボタンを押す覚悟はできていますか…?

パラレルワールド

余は、小さいながら一国一城の主である。
整然とした我が国には、パラレルワールドが12個存在する。

主としては、パラレルワールドのすべてを把握しておかなくてはならないので、
余は、頻繁に視察に出かけることにしている。

本日の視察予定は、パラレルワールド3層目だ。
この3層目の世界は、かなりうまく回っており、とても清潔な世界である。
民は平和主義であり、常に会話と微笑みであふれている。

余は満足である。

しかし、先日視察に訪れた12層目の世界はひどいものだった。
その世界の民は、あいさつというものをどこかに忘れてきてしまったようだった。
頻繁にガラス窓が割られたり、あちこちの窓から罵声もよく聞こえてくる。
ついに、12層目の世界を抜け出そうとして、空へ飛び出す者さえいた。
その者は、違うパラレルワールドに移動できず、異次元空間で彷徨うことになってしまった。

余は非常に残念である。

明日はどの階層を視察に訪れようか。
その世界が平和で美しいことを願っているが、
それはそこに生きる民が選ぶ道。
余はそれをコントロールしようとは思わぬ。
さて、今日はもう休むことにしよう。

TV<今日のニュース一番しぼり!>

アナウンサー:
「先日高層マンションの12階から飛び降り自殺のあった事件の続報です。
どうやらこのマンションの住人は、妙な霊現象によく遭遇していた模様です。
霊能者に同行してもらって取材した映像をご覧下さい。」

霊能者:
「ええ、なにやら黒い影が見えます。
この霊は、ボタンを押すのが好きなようです。
…なになに?……パラレルワールドへ行くスイッチですか。
自分のことを王様か何かだと思っている霊のようですね。
霊さん、霊さん、あなたが移動手段だと思っている乗り物はね、
エレベーターって言うんですよ。
さあ、お迎えが来ましたよ〜、成仏しましょうね。」

人気ブログランキングへ←このボタンはパラレルワールドへの入り口です。

ヴィーナスのつぶやき

ああ、忙しい忙しい、
今年の夏はあまり暑くならなかったおかげで、
いつもよりずっと早い時期に仕事が集中しちゃうわ。

はーい、ちょっと見せてね、
あら、あなたは冷房の効いた場所で、夏の間過ごしちゃったのね。
だから、本当なら汗と一緒に身体の外に出すはずだった、
老廃物や重金属がたっぷり溜まってるわね。
これを溜め込んだままだと、寒い冬の時期が来たら、身体が動かなくなっちゃうから、
芯から一気に暖めるわよ。
そうね、あなたの場合39度ぐらいでいいでしょう。
苦しいからといって冷やしちゃだめよ、溜まってるものが出られなくなっちゃうから。

はい、次の方〜。
あなたは随分ストレスを溜め込んでるのね。
これを出すのにいい方法は…
あなたの場合、口から出しましょ。
咳と一緒に痰が出るから、さっさと出しちゃってね。
あら、あなたは水分とミネラル分が足りないわね〜。
これじゃ、なかなか痰が出なくて、空咳ばかりになっちゃうわ。

今食べたいものはなに?
おしるこ?
うん、なかなかいいセン言ってるわね。
身体が欲しがるものをどんどん食べてちょうだい。
ただし、インスタントのものはダメよ。
その食べ物が持っているパワーがほとんど失われてるから。

はい、次の方〜

ん?
なに?
私は誰かって?

人間がいつも健やかに生きられるように、力を貸しているの。
人は私のことをヴィーナスって呼ぶわね。

あ、ごめんなさい、間違ったわ。

ヴィーナスじゃなくて、
ヴィールスよ。

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[本]父は空 母は大地

今日は、クリキンディが大好きな画家さんのご紹介です。
篠崎正喜さん、パステル調のやわらかい、でも緻密で立体的な絵を描かれる方です。

息子が小さい頃に、「おひさま」という月刊の絵本を買っていたのですが、
そこに時々登場していた「大男エルンスト」というシリーズがありまして、
なんと素敵な絵だろう!といっぺんにファンになっちゃいました。

↓こちらで篠崎さんの絵を見ることができます。
【篠崎正喜さんのHP】

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心のコンパスに従って生きていたら、いろんなことが見えてきました。