台風が来たら作りたくなるアルコールバーナー


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台風16号はすでに熱帯低気圧に変わった模様です。
9月に被害台風がないというのは本当に珍しいことらしいですね。
ここ数年ずーっと異常気象なのでもうあまり驚きませんが…。

いつからか、「台風が来たらコロッケ」ということになっているらしいですが、実際には何を準備したらいいのか正直よくわかりませんね。
停電、断水までなら想像もできますが、避難が必要な時に何を持って出ればいいのか、とか考え出したらキリがありません。

そんな時にクリキンディがなんとなく作りたくなるのが、
サラダオイルランプとかアルコールバーナー。
ランプについては上記リンクを見て頂くとして、今日はアルコールバーナーの作り方をご紹介。


使うのはアルミ缶

アルコールバーナーってなんなの?と思いますよね。
アルコールを燃料として、お湯を沸かしたりするためのコンロなのですが、
理科の実験で使うようなアルコールランプとは違って、
燃料をガス化して燃やすので、とても火力のあるコンロです。
これが本当に驚くほど簡単に作れちゃうんですね。

アルミ缶であれば、たいていどんなものでも使えます。
ビール缶、猫缶など形状によってコンロの形もいろいろあるのですが、
缶の底の形状が内側にまーるくドーム状になっていればオッケーです。

缶底の形状
この底のカーブが、燃料が缶の縁に沿って流れていくのにベストな形なんですね。


今日使うのはコーヒー缶

コーヒー缶

ビール缶だと2つ使わないとできないのですが、
この形の缶ならひとつでできるし、缶を切り取る作業も一度で済みます。

まずはアルミ缶をふたつに切り分けます。
切った

切るコツとしては、ちょうどいい高さのものに、カッターの刃を固定して、
缶をグルグルと回す方法がお勧め。
今日は小さなジャムのビンを文庫本に乗せました。
アルミ缶の切り方1
根気強く20周ぐらいぐるぐるすると、プツッとカッターの刃が貫通する瞬間があります。
そうしたら、カッターを外して切れ目のどちらかをぎゅっと押すと、
気持ちよく切り込みから分かれていきます。

切り分ける場所は、どんな缶を使うかにもよるので、何センチ、とは言えないのですが、
缶の肩の下、垂直になっている部分。
まぁだいたい高さの半分ぐらいの場所になると思います。
ここは後でも調整できるのでだいたいで。
切り口で手を切らないように、軍手をして作業してくださいね。

ちなみにハサミを使う場合は、缶の上側に下の刃を入れるのではなく、下側に上の刃を入れるとまっすぐに切れます。


切り込みを入れる

次に、飲み口部分に小さな切り込みを入れておきます。
これは、缶の重ね具合によっては必要ない場合もあるのですが、
2〜3ヶ所いれておいた方がいいと思います。
ここは硬いので、ニッパを使ってね。
切り込み1切り込み


合体!

飲み口を内側に入れて底まで押し込みます。
重ねる

もちろん口径が一緒なので、きっちりハマりにくいです。
無理に押し込むと割れちゃうので、ゆっくり入れて下さい。
底を上にして回し入れる、または板きれを乗せて木槌などで叩いてもいいです。
底の缶を少し暖めて伸ばす方法もネットでは見かけました。
ここで飲み口が底に付かないようなら缶を切って高さを調整してくださいね。

台所用のアルミテープを1cm幅ぐらいに切って、ぐるっと張って固定します。
縁にテープその1

ここで隙間ができると、そこから炎が吹き出すこともあるので、きっちり貼付けて下さいね。
もう1周、縁に折り返すように貼っておきます。
これでヤスリがけも不要!
縁にテープ

キッチンテープが余っているので…
キッチンテープ
胴回りに一周貼付けたら、もう誰もコーヒー缶だとわかりません。
胴にテープ


穴を開ける

ここで上から内部を見るとこんな形になってます。
上から見ると

あとは穴を開ければ完成です。
この缶の円周は、だいたい21cmぐらいだったので、巻き尺で1.5cm間隔のところに印をつけていきます。
巻き尺
この間隔は穴の大きさが小さければたくさん、穴の大きさが大きい場合は少なめに。

画鋲で簡単に穴が開きます。
ここで気をつけるのは、外側の缶だけに穴を開けること。
内側の缶に開けないように、少し斜め下に向かって画鋲を刺すといい感じで開けられます。
穴あけ角度

はい、あっという間に完成!!
コンロ完成


燃料

このバーナーの燃料はアルコールです。
燃料用アルコール
これは薬局に売ってます。絶対に飲んじゃダメよ〜!

スピリタスでも代用できます。
スピリタス
もちろん飲んでもいいけど、96度なので、そのまま飲むと大変なことになります。


火をつけてお湯を沸かしてみよう

真ん中に燃料を入れます。風や水温などの状況にもよりますが、コーヒー1杯分のお湯を沸かすなら、5mlぐらいで十分のようです。

燃料近くにライターを点けると簡単に点火しますが、
外が明るいとまったく炎が見えません!!
火がついているのかいないのか、とてもわかりにくいのですが、音と温度で判別できます。
火をつけたらそこから絶対に離れないでくださいね。

点火直後

はじめは真ん中から高く炎が上がります。
しばらくすると、二重壁を伝わってアルコールが気化していき、縁に開けた穴から炎が出てきます。

本燃焼までだいたい1分ぐらいです。
本燃焼
そうすればシェラカップなどを上に乗せておけば5分ぐらいでお湯が沸きます。
このタイプのバーナーはごとくも不要です。

明るくて、穴から炎が出ているのかどうかわからない、という場合は、音を聞いてみてください。
途中からシューっという音に変わります。
また中に入れているアルコールが沸々と泡立ってきます。

絶対に室内で使わないで下さいね。
また風が強いと火が消えてしまいますので、なるべく風の当たらない場所でどうぞ。

一度この原理がわかっちゃえば、いろんな形で作れるので、皆さん本当にいろいろ作られています。
「台風が来たらアルコールバーナー」ちょっと作ってみたくなってきませんか?

☆もっと小さいのも作ってみました。
https://blog.kuriki-ndi.org/?p=3084

↓参考作品いろいろ
http://bit.ly/1ruc8YX


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