れいわ新選組 山本太郎 政見放送(書き起こし)


れいわ新選組代表の山本太郎です。
まず初めに、九州南部豪雨で被災された皆さん、未だ避難中の皆さんに、心よりお見舞い申し上げます。

私自身が社会問題を真剣に考える、初めてのきっかけが災害でした。
2011年、東日本大震災と原発の爆発。「生きたい」という思いから始まった私の政治のキャリア。
でも今この国では、生きたいとすら思えない人々が多くいます。
1年間の自殺者、2万人を超え、未遂だけでも50万人を超える。
完全にこの国は壊れています。

あなたは、自分が生きていても許される存在だと胸を張って言えますか?
あなたは、自分がただ生きているだけで価値がある存在だと心から思えますか?
あなたは、困っている時に助けてほしいと声をあげられますか?

山本太郎からのこの問いに、すべて、言える、思える、できる、と答えられた人、どれくらいいますか?
そう多くはないと考えます。
なぜなら、
「あなたに何が出来るんですか?」
「あなたは世間の役に立ってるんですか?」
っていうような空気、社会に蔓延しているからです。
だから、そんな社会を、政治を変えたいんです。
「生きてて良かった」そう思える国にしたい。
それは無理だと思いますか?私は思いません。

「政治を諦めた。政治なんて興味ない。」
そんな、選挙で投票に行かない40%の人々が力を合わせれば、国は、社会は変えられます。それが選挙、政治なんです。
あなたの生活を楽にする。あなたが困る前に手を差し伸べてくれる。将来に不安を持たずに生きていける。
そんな国づくりの先頭に、山本太郎を立たせてくれませんか?

あなたが死にたくなる、自分に自信が持てなくなる理由の一つ。
生活の苦しさは、ありませんか?
今いちばん必要なことは、完全に地盤沈下した人々の暮らしを大胆に底上げすること。
詳しくは後ほどお知らせします。
まずはこの政見放送を、最後まで見ていただけませんか?

改めまして、私は山本太郎と申します。れいわ新選組の代表です。
一期、参議院議員を務めました。
前回は東京選挙区でしたが、今回は比例代表で挑戦。投票用紙で言えば2枚目。
つまり全国のどこでお住まいであっても、比例代表に「山本太郎」とお書きいただけます。全国から山本太郎に投票していただけます。

これまで小沢一郎さん率いる自由党で、共同代表を務めておりましたが、今年の春、一人で旗揚げ。
「れいわ」という新しい時代に選ばれるものたち「れいわ新選組」です。
9人の素晴らしい仲間たちと立候補しています。
では山本太郎率いる、れいわ新選組、どのような決意で政治に挑んでいくのか?お伝えした後に政策をお伝えします。

「れいわ新選組決意」

日本を守るとは、あなたを守ることから始まる。
あなたを守るとは、あなたが明日の生活を心配せず、人間の尊厳を失わず、胸を張って人生を歩めるよう、全力を尽くす政治の上に成り立つ。
あなたに降りかかる不条理に対して全力でその最前に立つ。
何度でもやり直せる社会を構築するため。
20年以上にわたるデフレで困窮する人々、 ロストジェネレーションを含む人々の生活を根底から底上げ。
中卒、高卒、非正規、無職、障害、難病を抱えていても将来に不安を抱えることなく暮らせる。
そんな社会をつくる。
私たちが、お仕えするのはこの国に生きる全ての人々。
それが、私たち「れいわ新選組」の使命である。

このような決意をもって全力でやってまいります。
私たちの政策をお伝えする前に、今回立候補してくれた仲間。
そのうち特定枠に入る仲間を紹介します。
特定枠とは今回の選挙から導入されるルール。
2枚目の投票用紙。つまりは比例代表で使われる新しいルール。
特定枠に入った人はどれだけ票の数が少なくてもグループ内で優先的に議員になれるシステムです。

私たちのれいわ新撰組では、比例代表で9人立候補。
そのうち重度障害者と言われる2人が特定枠です。
ALS筋萎縮性側索硬化症の、ふなごやすひこさん。
全身麻痺、人工呼吸器を装着しています。
そして生後8ヶ月、保育器ごと玄関に落ち、首の骨を損傷してほぼ全身を動かせなくなった、木村英子さん。

れいわ新撰組では、このお二人が特定枠で優先的に議員になります。
このグループで一番、票を稼ぐはずの山本太郎に、100万票集まれば、ALSのふなごさんが国会議員になり、山本太郎に200万票集まれば、重度障害の木村英子さんが国会議員になります。
一方、山本太郎が議員として国会に戻るには300万票必要になります。
まずは難病と重度障害を持つお二人が当選した後でないと、山本太郎は国会議員になれません。
完全に退路を断っての挑戦。これが本当の身を切る改革。
どうか全国の皆さん、比例代表は「山本太郎」と書いてお力をお貸しください。

生産性で人間の価値が図られる社会。それが現在です。
これが加速すれば、命を選別する社会がやってくる。
医療費を口実に、生産性を言い訳に、人間の生きる価値を、期間を、一方的に判断される時代が、もうすぐそこまで迫っている。
これらが雑で拙速な国会の議論で決まっていくのではないかと危惧してます。
誰かの命を選別する社会は、あなたの命も選別することになる。

さて2人の立候補者を発表した際にこんな声が届きました。
「障害者を利用するつもりか?」
この言葉に対して私は言います。
「上等です。障害者を利用して障害者施策を変えようじゃないか?」と。
もう一つ寄せられた意見。
「障害者に国会議員、務まるんですか?」
当事者とは、その道のスペシャリストです。

ALSのふなごさんが、今回のご自身の選挙で作ったキャッチコピー。
「強みは障害者だから気付けることがある」

障害者運動の有名なスローガン。
「私たち抜きで私たちのこと決めないで」

実態はどうですか?
700人以上いる国会議員には、人工呼吸器をつけた人も重度の障害がある人もいません。
そのようないわゆる健常者が、国会で障害者施策を決めて法律が作られる。
しかし当事者のニーズを最も分かっているのは当事者。
だからその声を反映させる必要があるんです。

残念ながら今の国会での多数派は、経団連など特定の存在に忖度し続ける代理人がほとんど。
私は700人いる国会議員が、700通りの当事者が揃う場所になれば、もっとやさしい社会が作れると思います。
晴れて2人が当選すれば、国会のバリアフリー、確実に進みます。
本会議場で投票する際、階段上れない、車椅子はどうするのか?
普通、本会議場には議員本人しか入れません。
一人では水も飲めない、木村さん。
定期的に痰の吸引が必要な、ふなごさん。
介助者は本会議場に入れるのか?
想像するだけで、あらゆることが健常者向けにしか設計されていない。
それが国権の最高機関です。

この国の障害者の人数。
身体障害者436万人。
知的障害者108万超。
精神障害者392万人超。

それぞれの声を代弁する当事者議員がほとんどいなかった。
それ自体がおかしくありませんか?
これこそが掛け声だけではない、真のダイバーシティー、多様性だと思います。
今あなたが元気であっても、誰もが年をとる。
病気になったり、障害をそのうち持つかもしれません。
障害者は、高齢化社会を生きる、そのモデルを作るフロントランナーです。
これから迎える超高齢化社会において、障害当事者の知見は非常に重要です。

生産性という言葉が人の命を選別するようなそんな空気が蔓延する時代。
そんな空気は、確実に人々を生きづらくさせている。
だからこそ、そんな言葉を吹き飛ばしたい。
生きているだけであなたには価値がある。
そう感じられる社会をつくりたい。
重度の障害を抱えていても、難病を抱えていても、人間の尊厳を守れる社会は、あなたが守られる社会です。
山本太郎に、その先頭に立たせてください。

最後に、あなたの生活を大胆に底上げする政策をお伝えする前に、国の現状を簡単にお話します。
痛みを伴う改革、その後に残ったのは「痛み」だけでした。
20年以上に及ぶデフレ。
奪われたのは、あなたの生活と人生。

厚労省、国民生活基礎調査の最新版。

生活が苦しいと感じている人、57.7%、母子家庭80.7%。
平均の所得を下回る世帯数、過去最高62.4%。
日本銀行の調査、一人暮らしの貯蓄ゼロ世帯、
20代で61%、30代で40%、40代で43%に上る。

ここからわかることは2つ。
ひとり生きるだけで精一杯では、家族など持てない。
少子化加速するのみ。
そしてもうひとつ。
貯蓄ゼロの若年から中年たちもやがて高齢化します。
その時、国は人々を救うのか?
救いません。
このままでは野垂れ死にです。
あなたの生活が苦しいこと、あなたのせいにされてませんか?
これまでの政治による間違った経済政策と構造上の問題です。

では山本太郎が立ち上げた、れいわ新選組、
先々、政権を取ったら何をするか?
緊急政策いくつかを挙げさせていただきます。

消費税は廃止。

「消費税廃止?そんなの無理だよ。」
あなたはそう考えましたか?
実際に消費税を廃止した国、ありますよ。
マレーシアです。
マレーシアは法人税の次に税収の多かった消費税を廃止。
高級なサービスなどを利用するときにかかる、金持ち向けの税制を復活させました。
なぜマレーシアでできたことが日本にできないっていうんでしょうか?
マレーシアでは人々がそれを本気で求めた。
そして政治を動かした。だから実現したんです。

皆さんは消費税を1年間でどのくらい払っているか知ってますか?
2014年、総務省の調査をもとに試算をしました。
消費税が10%になった場合、年間で約1ヶ月分の所得が消えることになります。
つまり消費税を廃止にした場合、1ヶ月分の給料をあなたにお返しするイメージです。

「消費税なくしたら、社会保障どうすんだよ?」
だまされないでください。
消費税を増税した分は、すべて社会保障の充実と安定化に使うと政府が約束した。
2014年4月から、5%から8%に消費税は増税された。
答え合わせをします。
3%の税収で8兆円程度になりますけれども、そのうち社会保障の充実に使われたのは、たった16%のみ。
消費税を引き上げる一方、現政権は7年間で社会保障を4兆円以上削っています。

じゃあ消費税は何のためにあるんでしょうか?
消費税収の実に約73%が、法人税収の減少分に割り当てられていた計算が成り立ちます。
金持ちに優しい、大企業に手厚い、でも、あなたのことは考えない。
今の政治です。

消費税増税と強制的な物価の引き上げ。
そうです、消費税増税は強制的な物価の引き上げ。
でもあなたの賃金は上がっていない。実質賃金は下がるばかり。
生活が苦しいのは当たり前。
消費に関わる全てを冷え込ませるのが消費税。
これがある限り、本当の好景気はあなたのもとにはやってこない。

ここで心配になるのが、じゃあ消費税をやめても、その20兆円分をどうするんですか?って話。
答えはシンプル。
消費税を導入する前に戻します。
所得税の最高税率を上げる。きざみを増やす。要は累進制の強化。
他にも法人税の累進制の導入。
これはトランプ政権前のアメリカでも行われていました。
要は儲かっていれば税率が高め、儲かっていない時は税率が低くなる。
景気を加熱させすぎず、景気が低迷しても腰折れを防ぐ。
景気安定装置としての税制を進めます。
これにより中小零細企業の負担は減ります。
他にも分離課税をやめる、大企業優遇をやめるなど、すべてで29兆円の財源が確保される。
消費税を止めてもお釣りが出ます。
消費税を廃止すれば物価は初年度5%下がる。
本物の好景気がやってくるので、企業の内部留保を投資に回し出す。

今年初めの参議院代表質問で、私は
「日本以外でデフレが20年以上続いた国があるか」
と総理に聞いたところ、
「わが国の他にはありません」
と総理のお答え。
当たり前です。
戦争、紛争などをやっていない国々の中で、成長していないのは日本だけ。
どの国も穏やかなインフレ。
日本は20年間デフレという瀕死の状態です。

現在の日本、
子どもの貧困、約7人に1人。
高齢者の貧困、5人に1人。
一人暮らしの女性、貧困、3人に1人。
このままではこの国に生きる人々は保ちません。

一方で国は責任を果たす気は全くありません。
山本太郎は大胆に生活を底上げし、デフレからの脱却を実行いたします。
先ほど提案した税制改革以外にも、財源が必要な場合には、デフレ期であれば躊躇することなく新規国債を発行します。
財政規律、財政再建、それは景気が良くなってからの議論です。
今それをやれば、政府の財政カットと増税を進めることになる。
間違いなくデフレ不況は悪化。
人が死にます。

私は必要な分野に積極的な投資を行います。
例えば全国一律、最低賃金1,500円。
これを政府が保証します。
「中小零細で1500円など対応できない」
そうおっしゃる方々、冷静になってください。
消費税が廃止になっていれば、中小零細企業の負担分、大幅に減っていきます。
それでも厳しいという企業には、国が補填いたします。

他にも奨学金徳政令、現在、奨学金を借りている、返済されている方々、全部で約555万人。
国がやっているサラ金、それが奨学金。
それで儲けているのが金融機関。年間350億円の利息収入を懐に入れている。
国の失策に対する賠償金として、奨学金はチャラにします。

他にも空き家、中古マンションを利用した安く住める家を増やす公的住宅。敷金、礼金、必要なし。
住まいは権利です。

ほかにも介護士、保育士、非常勤公務員などを正規の公務員にします。
公務員は雇用の受け皿でもあり、安定雇用は経済政策です。
時間の都合上、ざっくりとしかお伝えできないのが残念ですが、詳しく知りたいとおっしゃってくださる方、れいわ新選組のホームページでご覧いただくか、YouTube で、山本太郎が街頭で政策を説明しております動画をご覧下さい。

現在の政治に足りないのは、この国に生きる人々を慮る気持ち。
そしてこの国に生きる人々への投資。
愛と金が圧倒的に足りていない。
国からの大胆な財政出動で、あなたの生活を本気で底上げ。
それが20年以上に及ぶデフレからの脱却の道です。

今回の選挙、私たちが政権をとるための第一歩。
まずは永田町の空気は一切読まない、与野党に緊張感を与える。
国会内でガチンコで喧嘩をする勢力を、あなたの力で拡大させてください。
全国の皆さん、2枚目の投票用紙「山本太郎」とお書きください。
死にたくなる社会から、生きていたい社会に転換させる。
比例は「山本太郎」と、周りにもどうぞ広げてください。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です