「月に囚われた男」(2009年イギリスの作品/監督はデヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズ)
という映画を見ました。
なんとなく借りてきたけど、予想を裏切る面白さでした。
主人公の境遇に感情移入して見ていると、途中でどうしたらいいかわからない複雑な気持ちになります。
ですが、なかなかよくできた台本で、落としどころにも納得感があり、見てよかった〜と素直に思える作品でした。
<…以下ネタバレあり、これから見ようと思っている人は読まないでね!…>
この作品の注目すべきポイントは、主人公が働いている企業の設定です。
月の表面を掘って掘って掘りまくり、そこから抽出できる物質を使って、
地球の発電に利用している独占企業。
そして経費削減のため、月に送り込む作業員はたったひとり。
さらに人件費を削減するために、現在地球では禁止されている技術を使用。
これ、映画ですから、もちろん架空の設定ですが、
もしかしたら架空とは言えないかもしれません。
アメリカの「アポロ計画」。
クリキンディが子供の頃、世界中をにぎわせた話題でした。
しかし、1972年に終了して以来、
他の国が月へ降り立ったというニュースもなければ、
一般市民が月世界旅行ができる時代にもなっていません。
こんなにいろいろな技術が進んでいるのに、
なぜどの国も「月に興味はない」という姿勢を貫いているんでしょうね?
いつからか、
「アポロは月へは行っていない。地球の砂漠で撮影されたらしい。」
という噂が広まりました。
この論争にはまだ決着が出ていません。
こんな噂もあります。
月には、多くの基地がすでに建設されている。
日のあたる表と当たらない裏の温度差が激しいため、
ちょうどその境目に基地を建てているらしい。
もうひとつ。
地球製のUFOは第二次大戦中にすでにドイツ軍により開発されていた。
真実は闇の中です。
なぜなら、真実を隠し通したい勢力があるから。
隠したい側の気持ちを想像してみると、いろんなことが見えてきます。
月へ行く技術、そこで得た情報、資源、技術、
それらをもし、私が独占しようと思ったら、
「やっぱ月には行ってない」ことにするための噂を流すかもしれないなぁ…
あと、UFOってのは、悪い宇宙人が乗っていて、
地球を侵略しようとしている、
っていうストーリーの映画を作るかもしれないなぁ……
あくまでも、想像ですよ。
さて、もうひとつの、この映画のポイント、
<…映画見てないのにここまで読んじゃった人、この先は映画を見てからね…>
この会社が、たったひとりの作業員を、
「3年契約」と騙して永遠に働かせようとして、
それを実現させるために使ったク◯ー◯技術、
今は、倫理的な観点から、人間に使うことは禁じられているはずですが、
科学者の好奇心が、それを我慢できるはずはありません。
記憶のインプットについても、研究している人がいるはずです。
だんだん、この映画がフィクションだと思えなくなってきましたね〜
というより、
これらの技術が完成していると仮定するならば、
こんな企業も存在すると思った方が自然です。
倫理も他人の命もどうでもいい、
地球の未来も知らない、
月の資源がなくなったら、火星でも水星でも開発すればいい、
そんな、金儲けだけがすべてに優先する企業や人間が存在するのは、
映画の中だけの話じゃないですよね。
日本の場合、某電力会社とかね………w