今年はエジプトに行くぞ〜!なんて言ってみたものの、
なんとなく行けない、というか、行かない方向になっていまして…
別段深い意味はないんですが、なんとなく、です。
でもって、なぜか、流れで「プリンス・オブ・エジプト」のDVDを借りてきちゃいました。
エジプトの王子って、誰のことかと思ったら、モーセのことでした。
旧約聖書の「出エジプト記」にかなり忠実なストーリーのようです。
CGを駆使し、面白い演出方法を使っていたり、
ミュージカル仕立ての音楽がすばらしかったり、
全体的に、すごくよくできた、レベルの高い映画です。
ただの物語として見るなら、とても面白いと思います。
ん〜
ちょっと言いにくいのですが……
旧約聖書の「出エジプト記」のお話は、「史実である」と言われていますよね。
だとすると、んんん?という疑問がわいてきちゃうのです。
クリキンディ、クリスチャンではありませんので、聖書は、軽くしか読んだことがありません。
だから、映画を見た感想、としか言えないのですが…
んんん?な部分を書いてみようと思います。
まずは、エジプトの大きな建造物について、
ピラミッドをはじめとする建造物は、奴隷に作らせたという話が一般的ですが、
実は、旧約聖書以外に、奴隷制について証明できるものがないらしく、
遺跡で見つかった石盤の記述からは、
奴隷ではなく、市民が、普通に働いていた様子がわかったりしているんですよね。
つまり、本当に奴隷として抑圧されていたのかどうかわからないわけで、
もし、そのような史実がないとなると、
エジプトを脱出する意味がないことになっちゃいます。
カナンの地に、どうしてもたどり着きたい理由があったのかもしれない、とは思いますが。
そして、十戒にある「殺してはならない」の一文についても疑問…。
紅海を歩いて渡ったヘブライ人の後を、
追ってきたエジプトの軍勢が、海に飲み込まれて死んでしまっています。
これを自然現象とするならば、殺人にはあたりませんが、
神が起こした奇跡だとすると、
神が意図的にエジプト人を殺したことになっちゃいます。
さらに、
映画では、モーセをヒーローのように描いてありますが、
よくよく冷静に見てみると、
すべての言葉、奇跡は、神がモーセにやらせていることであって、
モーセの力とは言い難い、ということ。
「神」を名乗る人に、ただただ操られているだけのように見えてしまいます。
そして、映画では、全体を通して
「エジプト人はヘブライ人の敵であり、悪者である」
というような描かれ方をしているように感じます。
「出エジプト」の話が本当のことだとしたら、
エジプト人は、必ずヘブライ人に復習したくなると思うんですが…
この後の歴史に、そんなストーリーもあったりするのでしょうか?
いやいや、この年になっても、
まだまだ、わからないことだらけです。